我々の釣りではほとんどの場合、魚をキャッチ&リリースする。釣った魚は「獲物」ではなく「出会い」だと考えているからだ。リリースするというのは放されてからも魚が健康に大きく育ってほしいからであり、釣られたことが原因で死んでしまっては意味がない。そのためには出来る限りのケアをしたい。
まず最初に出来るケアとは魚の鱗や皮膚に外傷を負わせない事だ。地面のアスファルトやコンクリート、石の上で暴れさせては当然魚の体は傷み、また火傷をしてリリース後に皮膚病に冒されることに繋がる。日本の鯉釣りでは鯉を上げる地面にシートを敷いていたが、ヨーロピアンスタイルの鯉釣りが日本に伝わってからアンフッキングマットという存在を知った。柔らかく、分厚く、大きな魚でも体を傷めないものが多く発売されている。
私が現在使っているのはDAIWAのカープアンフッキングマットであり、幅132cmx85cmと市販のマットの中ではかなり大きく、また厚いため雁里沼のような岸辺がゴロ石のフィ−ルドでも魚を傷めない。持ち手が付いており半分に畳むとバッグ上になるため、魚を水辺へ運ぶこともでき、もしくは担ぎ込み時に荷物を入れて運搬するのにも役立てている。