釣り日記2012 下見釣り

釣行日時 5月12日14:00~16:00 釣行場所・ポイント名 琴似川

 狭い川幅、透明度の高い水、緩やかな流れと底が見えるほどの浅い水深。まさに私好みのフィールドが札幌市内には点在している。この琴似川もそのひとつ。北海道大学内を流れるサクシュコトニ川など小さな川の合流によって構成されたこの川は新川水系として、石狩川とは別ルートで日本海に流れ出る。

 その存在こそ知ってはいたものの、今回が初めての入釣となるのは、車によるアクセスが難しいためで、今回私が目を付けていたポイントへも担ぎ込みを要した。

 5月12日。川崎の高橋さん達との釣行を明日に控えたこの日は、用事が入っているために釣行するつもりはなかったのだが、たまたまその場所が琴似川に近かったために、2時間程の時間を取って、本釣行前の下見という形で竿を担いだ。

 吹き荒ぶ風は川面を逆なでしている。しかし偏光グラスを使えば、岸よりの川底をはっきりと見ることができ、またその中に鯉の姿があることも確認できる。捕食モードになっている鯉は一度私の足音に感づいてその場を離れるが、少し時間が経てば戻ってくるコンディション。その間にバンクスティックを立てて、捨て竿に使用しているサーモンロッドを寝かせた。

 鯉の捕食モードを持続させるため、タックルの準備が整う前に、ペレットを撒いておく。そしてその中心にフィリッピングの形で静かに仕掛けを下して、ここからの鯉の反応を見ることにする。

 ここは大型のウグイが多いため、使用するのは集魚力と餌持ちを兼ね備えたボイリースタイル。仕掛けは極力シンプルに管付固定式のカモフラージュカラー15号のオモリに、ハリス20センチのヘアリグ。針はチヌ7号を使い。ボイリーはガルプカープを中心に使用しており、今回はスクイッド&レバーでいくことにする。


 投入は1番竿を手前、2番竿を真中にいれた。ここはポイントのすぐ下流に橋脚があり、それに巻かれるのを恐れて遠距離の投入は避けることにする。前日の雨が気になるところだったが、水は落ち着いており、濁りや強い流れはない。ただ風が強いために、落としオモリを設けてラインがなびいてしまうのを防ぐ。


 警戒されてしまったか、岸際に見えていた鯉の姿は徐々になくなっていった。今のうちにもう一度投入点を改める。投入ラインはほとんど変わりないが、微妙な位置関係を修正した。この時点で残り時間は1時間を切っている。それでも早いうちに一度はアタるだろうと踏んでいたのだが、少々甘く見すぎていただろうか。

 終了時間が迫り、荷物を纏め始めた頃、岸から5メートルほどのところに打ち込んでいた2番竿のラインが引き出された。大して走ろうとはせず、大きく首を振りながらこちらに寄ってくるのは茶色い重厚感のある鯉。引きは弱いが、サイズ的には申し分なさそうだ。

 メジャーを当ててみると思ったよりも長く、今年初の80が予想外のところで出てしまった。この小さいフィールドでの初釣果が80となると、ここから先に大きな期待をせざるを得ない。本番の釣りが楽しみになってくる。

   2時間の下見釣りで80。期待していいポイントのようだ。  

 良い下見釣りとなった。
 前々から目を付けていた場所だが、実際に岸辺に下りて底の様子や鯉の動き方を観察することができ、この短時間でも次回へのイメージを作り上げるのに十分な材料を手にすることができた。あとはこれからの季節の変化に伴って、どのように様子が移り変わっていくか。冬枯れの残るこの時期だから、簡単に事を進めることができたのだが、これから夏になれば大きなイタドリが茂り、釣り場に入ることも難しくなるのではないか。また水草の繁茂や、天候による水の変化の仕方なども気になるところ。まあとにかく、楽しみがひとつ増えたということだ。

 明日は川崎の高橋さんと平さんと共にする合同釣行。場所は茨戸川を予定している。