釣り日記2011 合流点 

釣行日 5月14日午後11時〜
5月15日午後8時
場所 伏籠川、発寒川合流点
時間 天気 雨のち晴れ 北西の風


 曇り空の土曜夜。釣行を控えた高揚の中、外の空気は前回釣行時よりも更に冷たく感じる。
 時刻は23時。川崎の高橋さんがそろそろ札幌に到着して、ジュンちゃんと合流した頃だろう。私はお二人の釣り開始の連絡を待ちながらキーボードを叩き、前回の釣行記を打ち込んでゆく。できればお二人と合流してから同時に開始したいと思っているのだが、天気予報が正しければ1時間後には雨が降り出すだろう。夜の雨中で場所の選定から始め、竿出しをするとなれば少々厳しいものがある。それならば二人がまだ到着できなくても、早いうちに出て、雨が来る前に今回の釣り場選びだけでもやってしまおうか…。

 色々考えていると、高橋さんから到着のメールが入った。ジュンちゃんと一緒に創成川の河口にいるとのこと。そこで待ち合わせて一緒に場所探しをすることになった。23時30分、雨が本降りになるまでにはまだ時間があるはずだ。

 前回の3連泊で入った創成川の合流地点。高橋さん達はこの前の対岸に当たる左岸の発寒側に車を止めていた。半年ぶりの挨拶を交わすが、高橋さんとは普段からかなりの数のメールをして釣況を伝え合っているので、久しぶりという感じがしない。

 川はどうなっているか。土手を降りて暗い水面をライトで照らしてみると、ある程度水が増えているようだが、前回の初日と比べれば大したことはない。この一週間でいくらか暖かくなってくれると思ったのだが、今日もまた、霙がちらついている。5月半ばにもなって霙なんて、この春はいったいどうしたのだろう。水は冷たいまま水草ひとつ生えていない。

 しばらく話し合った後、ここを今回の釣り場に決めた私達は、まずテントを設営する。続いて車の荷物を降ろしてゆくが、いまここで竿を出すべきか…。風は冷たく強い向かい風。それはまだいいが、予報通りに雨も降り出してきた。この中で竿を出し、暗い中で闇雲に釣りをするよりは、明るくなってから始めたほうがいいだろう。私にとっては前回の釣りと同じスタートになってしまうが、三人とも降ろした荷物を開くことなく、そのままテントに入り込んだ。まもなくして雨が本降りとなり、やはり竿出しを始めなくてよかったと思える。

 ジュンちゃんのDVDプレイヤーで鯉釣りのビデオを鑑賞したり、高橋さんの釣行記録データや写真を見せてもらいながら、この夜を更かした。明日はつるたろうさんが参戦する予定で、知りあってから初めて一緒に釣りをできることになる。SASAYANにも声をかけたので、また微妙な時間に現れるのだろう。


 そのまま午前3時過ぎまで談笑を続けた私達は、それぞれこれからの釣りに備えて休息をとることにした。テントの外ですっかり濡れていた靴につま先だけを入れ、自分の車へ戻ると、いつでも寝られるようにセットしておいたシュラフのチャックを開ける。サンルーフから明るくなってゆく空を眺め、どんな釣りをしていこうか考えているうちに、いつのまにか眠りに落ちていた。

 午前7時。目を覚ますと、車の外から佐々木さんの声が聞こえてくる。すでに起床している高橋さんと話をしているみたいだ。これからどこかで釣りをされるのだろうか。起き上がって外の様子をみると、つるたろうさんも到着していて、既に竿もセット済みだ。

 車から這い出て、私達の様子見に訪れた佐々木さんと、発寒川寄りに竿を出し、私が起きる前にもう本日1匹目を上げてしまったというつるたろうさんに朝の挨拶をする。私も逸る気持ちを抑えきれず、ビニール袋の中からおにぎりを一つ取り出したら、乱暴にそれにかぶりつき、まだ咀嚼も終わらぬうちにタックルのセットに取り掛かる。

 今回はつるたろうさんが発寒川寄りに竿を出しているので、私はその下隣の発寒川と伏籠川の合流点に釣り座を置くことにした。そして高橋さんは伏籠川の中と創成川の合流点の少し上に、タックルを2セットに分けて別々に竿出ししている。ジュンちゃんはまだ起きてきていないが、おそらく私と高橋さんの間に入るのだろう。

発寒川と伏籠川の合流点に釣り座を置く つるたろうさんは発寒川の中に

 エサは前回にならって「白虎」と「スーパー1スペシャル」の配合で大粒子少な目のダンゴを握る。食わせもレーズンと発泡玉の組み合わせ。ここは遠浅なので2本ともカケアガリで若干深くなる伏籠川の流心へ投入した。

 午前8時30分、早速1番竿のセンサーが反応するが、空アタリで魚はついていない。その隣ではつるたろうさんが2匹目をヒットさせた。つるたろうさんは胴付き2本針の仕掛けにミミズを付けて投入している。ウグイやフナなど、ミミズに悪戯をするような魚は少ないようで、このコンディションならば最強と言えるエサの選択かもしれない。

つるたろうさん、はやくも2匹目! 私も朝の一投目へ

 30分後、また1番竿にアタリ。今度はしっかりラインを出してくれたのだが、スッポ抜けてしまった。針は伊勢尼12号でエサは直付だが、このサイズの針ならヘアリグにしたほうが良かっただろうか。針のサイズを上げ、チヌ9号に変更。発泡玉を外して、レーズンのみを装着した。

 9時10分。ジュンちゃんが起床してきたので4人で宴会用わかさぎテントに入り、朝食会。高橋さんが淹れてくれたコーヒーを啜って一息。慌てず急がず、朝の眠気をゆっくりと取ることができる心地よい時間だ。

 歓談の途中、つるたろうさんがテントを抜けたので、エサ換えかな?と思っていると、外から「大ナマズが来た」の声。外に出てみると、つるたろうさんの釣り場では良いサイズのナマズがのた打ち回っていた。鯉狙いの場合、これがウグイやフナなら顔を顰めるところだが、ナマズだとサプライズになる。70センチに届くサイズのナマズであり、つるたろうさんもこのサイズは久しぶりだと満足気であった。

 しばしの朝食会の後、ジュンちゃんは私と高橋さんの間にロッドポッドを置き、準備を始めた。SASAYANも到着し、去年秋に高橋さんに預けていたセンサーを受け取る。これで面子が揃った。SASAYANは創成川寄りで、高橋さんが2セットに分けて出している竿の間に入り、得意の乾燥コーンを付けた針を投入した。

 二人が準備を遂行させる中、私もエサの打ち返しをして、そのついでに竿の位置を少しずらし、伏籠川へ向けていた穂先を発寒川寄りに向け直した。同時に投入点も変更になり、1番竿は発寒川の中へ、2番竿は発寒川と伏籠川の合流点へ少し遠投する。

つるたろうさんに70台のナマズ! SASAYANも到着し面子が揃った

 私が再投入している中、視界の端に映るつるたろうさんの動きが慌ただしくなった。今日4度目の魚とのファイトが始まったと見るや、自分の竿を置き、つるたろうさんの元へ駆けつける。差し出されたタモをかわし、敢然と抵抗する金色の魚体は70クラスか。全身を輝かせ、形もサイズも文句なしの一尾が、ランディングされても尚暴れ回る。私達へのアタリが遠い中、つるたろうさんはヒットパターンを掴み、完全な独走状態だ。

つるたろうさん独走状態! 3匹目の鯉はキンピカ

 昨夜の雨雲は姿を消し、今日の空は心地のよい水色だ。日が出ている分気温は上がっているのだろうが、風は強く、これが体感温度を下げている。脱げば寒く、着込めば暑いという微妙な温度。

 置き竿の準備を終えて、さっそくルアータックルを持ち出したSASAYANは、つるたろうさんが70クラスのナマズを釣った事をうけて、発寒川へルアーを流しに出かけた。そんな彼の遥か向こうに見える手稲山の山肌には、まだまだ雪が積もっている。全体が緑に染まるのは、いつになるのやら…。

竿の角度を微妙に変えた SASAYANはナマズを狙ってルアー

 もうすぐ昼になろうという頃、私の受信機が反応した。バッテリー不足のためか、一瞬のノイズを経てメロディーが鳴り始めた。土手上にいた私は一気に釣り場まで駆け下りる。ヒットは2番竿、スプールの回転は軽快だ。前回はスイッチすら入れてくれないようなアタリが続いたため、サイズに関わらず、このようなアタリを出してくれたことを嬉しく思う。最後の抵抗のあと、高橋さんが差し伸べるタモに掬われたのは60台。アベレージよりやや大きめといったところだろうか。先のつるたろうさんの金鯉に比べると、この鯉は全体的に銀色っぽい印象を受ける。

 そして正午、今度はSASAYANへヒットが続いた。浅瀬からボコンと現れた鯉は見た目70オーバー。つるたろうさんがスケールを手に駆けつけ、魚に添わせると尾の先は75を指した。

3度目の正直でゲット こいつはシッポの先まで白っぽい
 SASAYANへアタリが続く!  今日イチ75をこのポーズで

 青い空に高々と鳶が舞う昼時の釣り場。その下で私は、なぜかエレキギターを手にしている。SASAYANが、愛用する「エース・フレーリーと同じ見た目のギター」レスポールを車に持ち込んでいたのだ。練習する気はないけど楽器は大好きな私がそれに反応しないはずもなく、早速持たせてもらった。ミニアンプにコードを繋げ、久々にエレキを弾き鳴らす。単純なコードを運指するだけで、弦を一本引っ掻くだけで、楽しくなってしまう。なんて面白い楽器なのだろう。前々から単独釣行の時は、アタリ待ちにギターなどの楽器を練習しようかなんて思っていたが、実際にそれをやったら夢中になりすぎてしまいそうだ。

 そんな時、高橋さんにヒットが訪れた。それに気づいた一同が現場へ駆けるが、私はタモ入れを手伝うわけでもなく、カメラを構えるわけでもなく、ただギターを持ちながらファイト中の高橋さんを見守るのであった。肝心の魚の写真を撮るのも忘れて………

高橋さんにヒット!上がったのは60台 SASAYANが車にレスポールを持ち込んでいた

 高橋さんが釣り上げたのは60台のアベレージサイズ。私はいい加減ギターを降ろし、エサ換えの準備をするためにダンゴの袋が大量に入ったボックスを開く。漬物用の円柱型のタッパーに適量の「白虎」を入れ、さっきより多めに「スーパー1スペシャル」を加えた。今度はどこに打ち込んでやろうか。出来上がったそれを袋仕掛けに装着しようとしたその時、つるたろうさんから声が上がった。「釣れたよ!」

 タモ網の傍に横たわるのは70に僅かに届かないサイズの鯉。「今日はつるたろうさんの日だね!」と皆で口を揃えるが、本人は「いやいや」と手を横に振る。そうこう言いながら4匹目の鯉がリリースされるのを眺めていると、もう一本の竿にも連続ヒット!「もう言い逃れできないじゃないですか(笑)」「キャッチ&リリース&キャッチですね」

つるたろうさんがかっ飛ばす! 更にヒット!今日はつるたろうデー
 つるたろうさん5匹目をランディング  キャッチ&リリース&キャッチ

 14時になって、風が少し弱まってきただろうか。5人が宴会用テントに集まり、折りたたみ椅子に腰をかけて次を待つ。鯉釣り雑誌や過去の思い出を題材にした懇談会は、いくら盛り上がろうともその時が来ればピタッとストップがかかる。そして全員が目の色を変える。

 談笑の場から突如飛び出してゆくつるたろうさん。鈴などを付けず、竿の見えるテントの出入り口前に椅子を置き、小さな反応も見逃さない。私の居場所からでは外の様子が見えず、つるたろうさんの竿の動きなどもわからないが、今のつるたろうさんのリアクションからウグイでないことがわかる。上がったのは鳥に襲われた痕跡を持つ小鯉であったが、その姿は一瞬へラブナと見間違えてしまうほど、銀白に輝いていた。体形も顔も間違いなく鯉であるが、特徴のひとつといえる鱗框の黒い模様がない。面白い魚が居るものだ。

 それにしても恐るべきミミズの強さ。私たちも試しにミミズを使ってみようと、排水溝の中などを探すが、今時期はまだ数が少なく型も小さい。これなら買ってきた方が早いだろう。ジュンちゃんと高橋さんが車に乗り込み、釣り具屋へと向かった。

 その間、私とSASAYANはルアータックルを持ってスプーンを泳がせる。先週からTadashiくんに70クラスがヒットするなど、ナマズの釣果をよく聞くようになった。もうそろそろルアーにアタックしてきてもおかしくないはずだ。しかし私はナマズ釣りをすることなど考えてもいなく、ルアーはすべて家に置いてきてしまっている。そこでSASAYANからスプーンを借り、発寒川や創成川でそれを泳がせた。

鱗框の模様がない、マツカサゴイと逆パターン ミミズ買ってくるわ

 そろそろ夕方の良い時間帯に入るが、つるたろうさんの白い鯉からアタリが止まってしまった。私とSASAYANはスプーンのキャスティングを続けるが、ナマズのバイトはなく、一旦釣り場に戻ることにした

 。やや時間をかけて釣り具屋から戻ってきたジュンちゃんと高橋さんは早速仕掛けにミミズを房掛ける。私とSASAYANもルアータックルからスプーンを外し、簡易胴付き仕掛けに交換。分けてもらったミミズを付けてテキトウに放り込んでおいた。特に鯉を釣ろうとした狙いはなく、何か掛かればいいという遊びの釣りだ。

 17時、本命竿の方も夕マヅメに備えて仕掛けの打ち返しを行う。その最中、高橋さんとジュンちゃんが土手を駆け下りたのに気づき、タモを持って応援に行こうとするが、空アタリでありジュンちゃんから×サインが出たことで足を止めた。袋仕掛けを前投入と同じポイントに打ち込み、高橋さんに話を聞きに行く。どうやら空アタリがあったのは高橋さんのミミズを付けた仕掛けであったようだ。

 暗くなる前にやっておきたいことがある。それは、今回の釣りに参加した全員での記念撮影。去年最後の釣行でもジュンちゃん、高橋さん、SASAYANの4人で撮影したが、今回はつるたろうさんも一緒だ。三脚を立て、カメラをセルフモードにして撮影開始。


 順光のアングルで数枚撮影した後、別バックでの撮影を試みていると、私のセンサーが反応した。カメラそっちのけで竿まで駆けつけ、川の奥へと逃げようとするラインを止める。数秒間ほど魚が引く手ごたえを感じていたのだが、こちらから寄せようと竿を立てると動かない。そしてラインから伝わる感触に、完全に根に入られていることを覚らされた。ラインにテンションをかけて引っ張ると、水面からわずかに顔を出す黒い物体。これは沈み木だ。細い枝が無数にあり、まずそれにラインが複雑に絡んでいるのがわかる。うむ…どうしたものか、枝の歪な形状からラインを上下に振って外せるものではない。竿を寝かせ引っ張ってみると、幾数に分かれた枝の部分だけが浮き上がり、力を緩めるとまた沈んでゆく。なんとかこのまま寄せられないか…。ラインを張りつめ、枝を折る動作と同時に引っ張る。が、それはどう考えても自殺行為。浮き上がるのは枝の部分だけであり、それより下が動かないところをみると、幹の部分が完全に埋まっているか、思っている以上に大きいものなのか。いずれにしても、この木相手に力ずくでなんとかしようというのは失敗だった。パツンという感触とともにラインが力を落とす。

 次の投入からはこの木があることを考えて、それをかわす形でキャストすることになる。一番竿はそのままにしておくことにして、2番竿のみ、ラインの点検と新しい仕掛けを再投入する。

 18時ごろになって風が弱くなり、水面に魚の動きが目立つようになった。伏籠川のほうで跳ねやモジリが多くみられるようになったことで、つるたろうさんは発寒側から伏籠側へと場所移動。ダンゴの状態や寄せエサを慣らすというような配慮をせずとも、場所を変えてすぐに釣れる釣りをできるというフレキシビリティも生エサの強さの一つだ。

夕メヅメ・・・ つるたろうさんは伏籠側へ場所移動
 そこをランガンへ出るSASAYANが通り過ぎる 高橋さんもエサ換え 

 ルアータックルの簡易胴付き仕掛けにはほとんど反応は見られず、上げてみてもミミズに少し齧られた痕がついていただけであった。頻繁に小魚が釣れてくれるのならそれで遊んでおきたいところだが、まだそのような水温ではないらしい。仕掛けをルアーに付け替え、またナマジングに行くSASAYANを追い、私もルアーを投げて暇をつぶすことにした。そうこうして釣り場を離れている間に高橋さんにヒットがあったらしく、またしても釣った鯉の写真を撮れなかったという…あぁごめんなさい

 しばらく発寒川にてスプーンを投げ続けるが、SASAYANがカニを釣ったこと以外に特に反応はないので、今度は創成川へ移る。こちらは透明度が高く、魚がいればこちらからも気配を感じることができるので、今の発寒川や伏籠川でルアーを投げ続けるよりは効率的だ。しかしその2投目、ライントラブルでSASAYANから借りていたスプーンをどこかに飛ばして終了。SASAYANはまた別のルアーを貸してくれるというが、なんだか悪いのでロッドを収め、釣り場に戻ることにした。

 創成川の岸際に沿って釣り場へ向かっていると、赤い小さな光が見える。あれはコムテックのLED…ジュンちゃんのセンサーランプだ。ベースの方を見てもジュンちゃんや高橋さんがこちらへ向かってくる様子はない。気付いていないのだろう、土手を上がり、テントへ向って声をかける 「ジュンちゃん、センサー光ってます!」

 ある程度走られていたが、トラブルはなく、カケアガリの上で鯉が浮き上がった。ヒットしたのはジュンちゃんお得意のトリガアイス。このエサは本当にジュンちゃんとの相性が良いみたいだ。

ジュンちゃんのセンサーが光っているのを発見 走られていたが難なくランディング

 それから間もなくして、今度はSASAYANの竿の異変に高橋さんが気付いた。ラインが出されているが、SASAYANはまだどこかでルアーを投げている。すぐさまSASAYANの携帯に電話を入れ、アタッている旨を伝えた。ブッコミの竿を置いて、平気で遠くへ出かけてしまう彼のこと。戻ってこないようなら私達でなんとかすることになるが、意外にもすぐに創成川から走ってくる姿が見えた。無事、竿主によって釣り上げられた60台。この魚をリリースした直後、彼のもう一本の竿にもアタリが出た。「SASAYANやるねぇ〜!」しかしこちらはうまく乗らず、連続ゲットとはいかなかった。

走って戻ってきたSASAYAN 魚は60台。そしてこの直後にもアタリ

 これだけアタリが出ているにも関わらず、SASAYANはまたルアータックルを持って出かけてしまった。その間につるたろうさんは納竿し、今日の釣りを終える。釣り場に残った私達3人は談笑用テントに入り、暗くなった内部に明かりを点す。

 高橋さんとジュンちゃんは今日もここに泊り、釣りを続行する予定のようだが、私は仕事のためにそれができない。ここまで全く何も考えていなかったが、前回の釣行記もまだアップできる状態ではなし、早いうちに撤収しなくては・・・。

 時刻は早くも20時。ルアーで遊び歩いていたSASAYANがようやっとテントに戻ってきた。それほどに好ましい状況であったらしく、ナマズではなく鯉がルアーにバイトしてくるようなコンディションとのこと。小型の鯉がヒットしたものの、ランディングできずにいるうちにバラシ(本人曰くセルフリリース)したようだ。

 談笑の場は私には到底理解できないマニアックな話で盛り上がり、SASAYANはバケツを持ち込んで新しいダンゴを握っている。まだまだやる気のSASAYANも明日はバイトのはずであるが、出勤は午後からというのでまだまだ余裕があるのだろう。私はそろそろ御いとまするとしよう。

 今回も、全員に釣果があり、コンスタントにアタリが出たことで十分な内容の釣りとなった。数年前から知り合っていながらも、なかなか一緒に釣りができなかったつるたろうさんとも、初めて竿を並べることができた。同じ時間を共有することで、最高と思える釣りを毎度のように味わえる、この繋がりは掛け替えがない。