鯉釣り日記2010 日がな一日

釣行日時 4月4日
午前10時〜午後5時
釣行場所・ポイント名 新川 前田森林公園前
 北風の冷たさに身震いしながら、曇りの釣り場で過ごした初釣り。それにかわって、2度目の釣りの空は良く晴れ渡っていた。気温が十分に上がっているわけではないが、晴で風が弱いというだけで体感的な温度は大きく違ってくる。4月最初の日曜の朝。日が入り、ストーブをつけずとも暖かくなった部屋からなら、寒いはずの釣り場へ出る足も軽い。

今回は久々にTadashiくんと一緒に釣りができることになった。打ち合わせのメールでは、新川への釣行で、温排水が流れる水門あたりで竿を並べる予定。午前9時頃、風の弱い晴天の中を出発したが、前夜の天候は不安定で、突然降りだした雪が大降りになったりもしていた。この状況ならば、厳寒期でも安定した水門付近で竿を出すのがやはり正解に思える。だが、到着の少し前、先に出発したTadashiくんから、水門付近への入釣が不可能という連絡が届いた。一旦、前田森林公園前で落ち合うこととする。

去年秋、高橋さんやジュンちゃん(平さん)と入釣した前田森林公園前の遊歩道。見渡せる手稲山は、まだ深く雪に覆われていた。車から降り、Tadashiくんと話し合った結果、このままここで竿を出そうということになった。まだ水は冷たそうだが、雰囲気はそれほど悪くはない。釣り場の上流側には先客さんが竿を出されており、私達は下流の歩道橋近くで荷物を下ろした。
今回はTadashiくん、そして彼の弟さんのNoboruくんも一緒に竿を出す。水辺の草木はまだ枯れたままで、入釣はしやすい。それぞれフロートなどで軽く底を探り、上流からNoboruくん、Tadahsiくん、私の順で竿を並べた。私のポイントは、去年秋と同じスペース。相変わらず、このあたりはフラットで、秋までは群生していた奥の水草も目立たない。水深は120〜150センチちょっと。水位は落ちており、水はやはり冷たい。魚の気配はあるが、これは別の魚のようだ。恐らくウグイだろう。

竿出し中、このあたりをホームしているというおじさんが訪れ、お話をしながら準備を進める。今回はダンゴとイモ系、それに掲示板で話題になっているジュンちゃん発案の「パンジー」などをもってきている。とりあえずは、ダンゴ+芋ヨウカン、そしてPVAバッグ+パンジー、またダンゴ+パンジーなど色々な組み合わせで試してみることにする。


 パンジーはチョコレート味で、それにあわせるPVAの中身やダンゴなども、「どすこい」+シナモンなど甘い系で統一。まずは初めて使うパンジーの様子見で、PVA+パンジー(ヘアリグ1本針)で投入してみる。1番竿は奥目、2番竿は真ん中にキャスト。パンジーは、パン粉+卵白と、パン粉+全卵のもの、また掲示板のジュンちゃんのレシピ通りに、レンジでチンした「チン・パンジー」と、ボイリー同様に茹でたものとある。チン・パンジーのほうは基本的に比重が軽く、硬いポップアップとなり、茹でたものはボイリーよりも若干柔らかいが、ボトムのバズベイトのような感じ。まだレシピの完成に至っておらず、ポップアップのチン・パンジーのほうはあまり良い出来に仕上がらなかったので、今回は茹でたボトムタイプのものを中心に使うとする。

さて、おじさんと御喋りしているうちに早くも時刻は午前11時をまわっていた。早速Tadashiくんのバイトアラームが鳴るが、鯉ではない様子。まださほど酷くはないものの、ラインに纏わり付くゴミが流れてきているようだ。風は下流から吹きつけ、水を逆撫でしている。前回ほど冷たい風ではないので、準備が落ち着いた頃には体が火照って暑いくらいだった


去年秋と同じ釣り場で・・ その上流にtadashiくん、弟のnoboruくんも

 昼食中、Noboruくんに反応があったが、これも鯉ではない。どうやらウグイ(アカハラ)がかなり動いているようだ。弁当箱を片付けてから、私も仕掛けを引き上げてみるが、エサ、仕掛けには異常はなく、パンジーはしっかりヘアに残っていた。このエサ持ちなら多少のウグイの猛攻でも大丈夫そうだ。仕掛けを袋仕掛けに交換し、今度はダンゴで同じポイントを狙う。繊維状のゴミはしつこく、ラインを沈ませているとその分引っ掛かってきてしまう状態だった。そんな中、またNoboruくんの竿にアタリ。掛かっていたのは丸々としたウグイ。大型のウグイが入っており、水面にも時々気配を見せるのだが、そろそろ鯉の気配も欲しいところだ。

底探りセット(遊動にした自立ウキ) Noboruくんにウグイ連発

 晴天は続き、川原でのんびりするのにはとても良いコンディション。この釣り場に訪れる人も多く、シーズンインに向けての下見をしに来た方々との談笑を楽しんだ。午前中に下流から吹いていた風は一時おさまり、今度は逆向きの風が吹き始めた。その風の変わり目に、またしてもNoboruくんの竿にアタリ。一瞬の前アタリの後、ラインが引き出された。これは本命。センサーが反応するのとほぼ同時にNoboruくんが竿に飛びつき、tadashiくんがタモを持ってアシストに入る。鯉はヒットして間もなく左へ走り、すぐに方向を換え右へ。しかし食いが浅かったか、残念なことに針が抜けてしまった。10分後にまたアタリがあるが、今度はウグイ。だがこの状況でこれだけの反応を1人で得るのは、さすがTadashiくんの弟。

Noboruくんに本命鯉がヒットしたが・・ NoboruくんのUGUI!

 午後2時過ぎ、ようやく鯉の活性が上がって来たか、跳ねや泡付けが頻繁に見られるようになった。Noboruくんのアタリもあったことだし、そろそろ期待してもいい頃と思うが、なかなかセンサーからのしらせは届かない。パンジーのエサ持ちが信頼できるようになったので、ダンゴの配合を変え、シナモンから動物系へ。「どすこい」+「スーパー1スペシャル」の配合で試してみる。ボイリーなどをヘアリグごとチョッキンしてしまうカニは・・まぁ、まだ大丈夫だろう。風向きはまた変わり、再び下流から上流へと抜けるようになった。風が吹けば寒く、止めば暑い。コートを脱ぐか、中にベストを着るかと服装に悩まされる。並べたイスに腰をかけ、コーヒーの缶を持つ手は少し冷たいが、段々赤くなってきているのは、多分少し日焼けしてしまったのだろう。

Noboruくんに本命鯉がヒットしたが・・ NoboruくんのUGUI!

アタリが止まったまま夕刻に近づく。ここまであっという間だが、Noboruくんがウグイを釣らなくなってからの時間は長く感じる。2時ごろに感じられた鯉の気配はどこへやら。ウグイのものらしき波紋はまだよく見られるものの、正直あまり期待できない釣りになってしまった。こんな時に、いきなりガツンと来るのも鯉釣りだが、残り時間は少ない。私達は少しずつ荷物をまとめながら、ラスト一投にかける。Tadashiくんはロッドポッドを片付けた釣り場に竿を寝かせ、リールのスプールに石を乗せて最後のチャンスを窺う。その前にしゃがみ込んで、言葉数少ないながらも語らい、夕日を前にする時間もまた至福。今日は今日で楽しめた。

もう終了時間。3人で釣果なし(Noboruくんのウグイは除いて)とは寂しいものだが、良い時間を過ごせた。そして竿を上げている時点で、頭の中はもう次回の釣行。ひねもす、釣りをしながら、釣りのことだけを考えて・・。まだ花一つ咲いていないが、桜やコブシの木が彩る日を楽しみに、準備を進めていこう。多分、今この時間をじっくり使わないと、またすぐに次の冬だ(笑)前回は1人で耐える釣り、今回は皆で時間を忘れる釣り。次はどんなテイストの釣りになるだろう。




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