釣り日記2009 追記がメイン

釣行日 10月31日 場所 創成川 上茨戸中間橋
時間 午前10時〜午後4時 天気 くもり〜雨


 前回の釣行後、高橋さんと今週末の釣りについてメールでやりとりするが、問題点となったのはこの週末の天気。寒気が流れ込み、土日とも雨という予報で、気温もかなり落ちるようだ。そんな環境で、この前のような泊り込みの釣りをするのはどう考えても厳しい。特に日曜日は降水確率90パーセントで、どこでどのように釣りをしようにも気が重い。話し合いの結果、今回の釣りは比較的落ち着いている土曜日のみ、短時間で行うことになった。

 土曜日の天気も雨、雪の予報であったが、天気予報を見ていると、午前中から降るとされていた雨が少しずつ遅れ、釣行前日には「くもりで雨は夕方から・・」というように変わっていった。これならば、雨が降り始める前を釣ればよいだろう。夕方まで実釣時間を取れるように、午前5時から釣り場へ向かうことになった。

 今回釣り場に選んだのは創成川。水温が安定しており、また私のホームグラウンドでもある。この時期の短時間には強い場所だ。

 午前5時30分ごろ、北五番橋に到着して川を見渡す。水位は若干下がっているようだが、そこまで酷い減水はしていない。流れは速く、水温は11度。魚の姿はまだないようだが、そのうち出てくることだろう。高橋さんと平さんはまだ到着していないようなので、この状況をメールで報告しておいた。そして返ってきた高橋さんの返信内容に気になる一文。高橋さんが宿泊しているホテルに迎えに来るはずの平さんが現れず、音信不通の状態なのだという。少し心配になりつつも、メールのやりとりを続行。平さんの自宅は栗山にあり、体調の具合からこちらに向かえないという状態であることが考えられる。私はまだ竿出しの準備をしていないので、車に戻り、代わりに高橋さんを迎えにいくことにした。

 午前9時半ごろ、高橋さんと共に再び創成川に到着。明るくなってから見ても、やはり魚の気配には乏しい。北五番橋から歩いて下流へ下り、様子を見て回るが、なかなか魚には出会えない。今日は魚が上流にたまっているのか、それとも下流のほうがいいのか。どうするべきか高橋さんと話し合いつつ悩むがなかなか答は出ない。そんなところに、ようやく鯉が姿を見せてくれた。跳ねが連続して2つ。更に上茨戸中間橋の上からはエサを食む鯉の姿を確認できた。今回はこのへんに決めよう。

 上茨戸中間橋上流にて準備を開始した。鯉の給餌行動を確認したとはいえ、出現率は極めて低い。大げさな寄せ餌はとりかえしのつかない大ミスに繋がりかねないだろう。まずはコーンのヘアリグ一本針で真ん中と奥のウィード脇に打ち込み、寄せコーンを少量だけ打っておく。高橋さんも同じく一本針仕掛けに舟和羊羹をつけたものをキャスト。あとは魚が入ってきてくれることを願うのみ。これまで、このように魚の入らない状況であっても、時合いが来ればスクールで上ってきて連続ヒットになることが多かった。今回もその展開に期待しよう。それまではおとなしく、このコーン釣法で待つとする。

 魚の気配のあったこの場所に釣り場を決めた  高橋さんは本命に投げ竿1本。+遊びでペン型ロッドを

 下がっていた水位は戻り始めたが、流れが強くラインに細かいゴミが絡まってしまう。号数大きめの落としオモリを使っていたが、ラインを沈めた分ゴミを多く引っ掛けてしまうため、使用を中止することにした。

 開始から2時間、3時間と経過してゆくが竿に変化はなく、寄せコーンの周りに上がった泡も、魚ではなく底から上がってきたガスだろう。餌取りにコーンを悪戯された形跡も皆無。こんなときは当然、下手に動くことはできない。寄せコーンの追加や、ダンゴの投入、ペレット類のフィーディングなどについ手を出してしまいそうになるが、逆効果になるのは目に見えている。そんなもどかしい時間が続いた。

 水量は増えている。雨が降り始める前に魚が戻ってきてくれれば・・。散歩がてらに北五番橋の様子を見に行くが、浅くて魚の姿を確認しやすいこちらでも、活性がないのが目に見える。思った以上に厳しいコンディションであることを知った。水温が安定しているこの川に入ってくる鯉が、もう少しいてもいいと思ったのだが・・。というか、いつもこの時期は、そんな鯉を狙ってここに釣りにくる。今年はどうしたことか・・・。


 もう午後2時をまわっていた。作戦を変えるなら早いうちがいい。ここで仕掛けを回収し、ダンゴを打ってみることにする。配合は「どすこい」+「鯉スパイス」で内容少な目の小さいダンゴを作り、袋仕掛けで投入。高橋さんは仕掛けの変更はせず、投入点の近くにダンゴを投げ込んだ。チャンスは数少ない。せっかく入ってきてくれた鯉が、餌の存在に気づかずに通り過ぎてしまうことを懸念しての作戦変更だ。

 しかし結果は変わらなかった。午後4時ごろ、土手に寝そべっているところに降り始めた雨。手の甲にポツポツ感じる程度のものであったが、次第に勢いは増してゆく。なんとも・・・内容がなく腑に落ちない釣りであったが、しかたがない。可能性も見出せず、ここで釣りをやめることにした。

 暗い雨の国道を走り、明日の予定を話し合いながら高橋さんのホテルへ向けて走る。体調が優れなかったのか・・結局、平さんはこちらに向かうことができなかったようだが、明日は参加していただけることを願う。年の近い仲間内にも連絡を入れておいた。明日の予定も釣り。大雨に当たることを恐れ、川での本釣りではなく、大型室内釣り堀での釣り大会+茶話会のようなものを予定している。今回はこの創成川での釣りよりも、こちらのほうに大きく楽しみをかけていた。



追記

 翌日の午後。私の自宅からほど近い室内釣堀 「釣り掘太郎」にて待ち合わせ。
 外は生憎の悪天で、こんな日に本釣りのプランを立てなくて良かったと思えてくる。昨日の釣行前の打ち合わせ中、悪天候が予測される日曜日は本釣りではなく、釣り掘に遊びに行こうという提案が高橋さんから出され、私はそれに「♪」が付くほどの大賛成。普段、創成川や茨戸川などのフィールドでしか顔を合わせない面々で、このような遊びを行うのも楽しそうだ。

 駐車場に車を入れたときに、平さんの車が既に到着しているのを見つけ、また、誘いを入れていたマー君もお友達と一緒に釣り掘に向かうのが見えた。車を降り、軽く挨拶をしてから早速店内に入る。

 この釣り掘はメインターゲットとして鯉。釣れるのは30〜50台が多いが、70クラスも数多く入っている。またそのほかに、色鯉、フナ、キンギョ、ウグイ、ナマズ、ライギョなども入っていて、思わぬ魚のヒットやエサ取りとの攻防戦も楽しめる。

 私は近所に住んでいることもあって、本釣りができない日の遊び場として、元クラスメイトの伊藤君とよくここを訪れている。池は室内に大小2つあり、エサは店内で出されてるもののみ使用できる。そのレパートリーは多く、基本的には練りエサかウドンだが、+100円でエサに様々なトッピングができるようになっている。

 今回のメンバーは私、平さん、高橋さん、マーくんと、彼の友人であるしゅう君の5人。全員で同じエサを使用するのは面白みがなさすぎるので、3人は練りエサ、2人はウドンを選択し、それにトッピングを加えて皆で使い分けることにした。


 休日ということもあり店内はかなり混んでいる。その中に5人が並んで入れるスペースをみつけ、まずは場所を取った。それからそれぞれ、タックルやエサのセット、また飲み放題であるドリンクを取りにいくなどして、思い思いに釣りを開始する。

 私はお茶を注ぎに行くついでに、練りエサに配合するトッピングを一つ購入。内容は明されておらず、赤、緑、茶、三色など色別に数種類あるのが面白い。今回はこの中から「赤」を選んだ。ノーマルの状態の練り餌を試さず、早速トッピングを施してみる。

 店員さんから、今日はかなり食いが渋っていると聞かされていたが、確かに鯉らしき本アタリがなかなかウキに現れない。私の左隣に入った平さんも同様で、フナやキンギョらしき小さな反応だけでウキの動きが止まり、エサが取られてゆく。右隣はマーくんとしゅう君のコンビで、彼らはウドンをエサに使っているが、こちらもアタリを取れない様子。池全体的にみてもヒットは続かず、いまいち活気に乏しい状態であった。


 アピール力を強め、鯉、小魚諸共引き寄せてヒット率を稼ぐ作戦にしてみよう。ベースとしていた練りエサ自体を省き、トッピング用の粉末のみを水で練ってダンゴにする。しかしこれでも鯉のアタリはもらえず、周りでエサを突付いているであろうキンギョやフナなども、針が大きいために掛からない。

 そんな中、平さんは池を離れてカウンターへ。どうやら自分で仕掛けをセッティングできるマイロッドを購入されたようだ。マイロッドを使えば、道糸や針のサイズを変えられるし、ウキもノーマルな棒ウキではなく、ヘラウキなどを使うことができる。

 より繊細な釣りができるタックルを備えた平さんは、これまでの私達と並んだ釣り場を離れて、向かい側のエアレーションポイントにて竿を振るう。

 こちらは相変わらずの苦戦中。釣り開始から1時間が経過した時、ここで初めて高橋さんがタモを使った。ヒットしたのは魚ではなく、カニ!この池にはザリガニやカニなども放流されていて、カニを釣り上げれば1時間無料券がもらえるのだ。竿に変化があったことでなく、金銭的な方向で羨みつつ、こちらもウキに視線を返す。すると私のウキにいい反応が・・・。しかしもう遅い。アワセてもスレるだけだろう・・。あざ笑うかのように色鯉が目の前を泳いでいった。よし、再トライ!

 高橋さんにカニがヒット 平さんは釣座を向側に 

 しかし私のウキの反応は空ツンばかりで、向いの平らさんも同じように空アワセが続いているようだ。
 
 右隣を見てみると、ウドン餌を使っているマーくんのウキにいい反応が出始めている。私もこれに便乗してウドンを使ってみることにしよう。5ミリほどにカットしたウドンを針につけて同じ場所に落としてみる。するとすぐにウキが動き始めた。触っているのは恐らく小さい魚だろう。ウドンでの一投目はジャミアタリに終わり、新しくウドンを付け替えて2投目。底スレスレの位置に針が下り、すぐに反応が出る。するとここでいいアタリ♪アワセをくれるとようやくヒットしてくれた。40センチほどの鯉だが、存分に楽しませてもらってネットイン。

 店員さんの言うように、思ったよりも食いが渋く、5人でやっていても1匹目が出るのに1時間半もかかってしまった。しかしここから店内は騒がしくなり、周りでもヒットが連続する。

 私に続いてヒットさせたのはマーくん。続いて高橋さんもヒット。その20分後に平さんも同じくらいの鯉をゲットされた。仲間内だけでなく、隣の池の家族連れや、ここのベテランらしきおじさんも次々と竿を絞り、70オーバーのヒットに、スタッフが大ダモを担いで走ってゆくシーンもあった。

   
   

 大いに楽しめる時間だった。しばらくして、使い続けていたウドンでのアタリが遠のいたため、ここで練り餌に戻す。今度は餌ではなくタナを少しずつ調整しながらアタリを探る。

 活気に沸いていた時間は終わり、また釣り掘全体でアタリが遠くなってしまった。ヒットを続けているのはベテランのおじさんくらいで、周りも私と同じように食い込まない小さなアタリに悩まされていた。ここと決めたタナでダンゴを打ち続けるが、どうも本アタリが出てくれない。その中からヒットに繋がりそうな瞬間を見つけてアワセを入れるも、無抵抗で仕掛けが上がってくるか、すぐにスッポ抜けてしまい、なかなかタモをつかう機会を得られない。マー君の友人で釣り初心者であるしゅう君にも待望のヒットがあったが、残念ながら釣果に結びつけることはできなかったようだ。そんな中で高橋さんは見事2尾目をゲット。私もそろそろ・・・・・。

 厳しいが、それでも面白い。時間と作戦に制約がある中で、持てるフレキシブリティを振るってより効率的に釣りを進める。自然の川とは違い、常にスレた同じ魚をいかにして釣るかというのもまたゲームだ。

 店内では釣り掘のテーマソングがかかり、週末のタイムサービスが始まった。音楽が鳴り止むまでの制限時間30分の間に魚を釣れば、賞品がもらえるというもの。すでに予定していた終了時間を過ぎてしまっているが、ここで竿を退く手はないだろう。お客さん達皆のテンションはいっそう上がり、ウキに集中する。

 ラストスパートだ。私は練り餌から再びウドンに戻して、縁を狙って仕掛けを送り込む。それにしても、今日は本当に食いが渋いようだ・・。このタイムサービスは伊藤君と来たときにも何度か参加しているが、その時と比べると賞品が出て行くペースが遅い。私はあいかわらず本アタリをつかめずにいたが、高橋さんは時間内に3匹目を釣り上げ、見事スタッフから賞品が渡された。私達も負けじと粘り、ウキを睨むが、消しこむようなアタリはない。時刻は午後4時半。音楽が止まり、タイムサービスが終了したときには、予定時刻を30分過ぎてしまっていた。


 私は金銭的な心配からここで席を立ち、カウンターに終了を知らせ、時間をとめてもらうことにした。マーくんとしゅう君、続いて高橋さんたちも竿をたたみ、今回の釣り会もお開きとする。

 言わせてもらえば、1時間に一人2〜3匹のヒットくらい欲しいところだったが、暖かい室内で釣り仲間や先輩達とお茶を飲みながら釣りを楽しむ。こんな時間もまた至福というもの。またこのような機会を作れればいいと思う。その日のために、このシーズンオフはここで練習でもして過ごそうか。

 札幌の山はすっかり白く、冬景色に彩られている。天気の良い暖かい日があれば、次回は創成川か新川で竿を出したいと思っている。