釣り日記2009 不調は続く 

釣行日 6月20日午後7時〜
6月21日午後4時
場所 創成川、伏籠川合流
時間 天気 くもり時々雨 (北西の強風)


 なかなか調子の上がらないこの頃。そもそも調子の良いときであっても人より釣らないのではあるが、それは置いておいて(笑)やはり去年の釣行記を読み返して比べてみても、今年は小型が多く、70オーバーもほんの数匹しか上げていない。去年秋から続く、小型でボウズ逃れというこの図を、なんとか塗りつぶすことはできないだろうか。

 6月21日。この日曜日はお休みなので、釣友 tadashiくんと連絡をとり、前日土曜日夜からの釣行をお誘いした。
 どこで竿を出そうか、まったく考えていなかった、というか、どこ行っても釣れそうな気がしないので、場所選びはtadashiくんにお任せして、彼が最近、安定した釣果を得ているという創成川、伏籠川の合流点に今回の釣り場を決定。

 暗くなる少し前の午後7時ごろ、先に到着した私は、創成川右岸の先端に竿を出した。1番竿は創成川足元から真ん中あたりを攻められるよう、2番竿は伏籠川と交わる点を攻められるようにピトンの角度を調整。

 背後からの追い風となる北寄りの風が強く、すっかりと伸びてしまった稲科の植物の群生が波打っている。天気予報ではこの夜から翌日にかけて雨となっており、この風向きで、創成川が増水してゴミを出せば、あっというまにここまで流れ着き、苦戦させられそうだ。ラインのテンションを緩めにしてセンサーにセットしておくとしよう。

 タックルセット中、一台のキャンピングカーが釣り場に入ってきた。窓から顔を出した小父さんは、私に「釣れるかい?」と一言。話すと鯉の夜釣りに来たとのことで、早速私の上流で1本の竿をセットした。この方は普段、渓流魚を釣られていて、この週末は天気が悪く、山に入ることができないので、鯉釣りに挑戦しにきたのだと言う。

 私は自分のタックルセットを完了させて車へ戻る。今回使っているエサは龍王にゴマ油を混ぜたもの。食わせは乾燥コーン+レーズンなどのドライフルーツ。さて、このゴマ油が吉と出るか凶と出るのか。

オモリ部 (完全固定式)
オモリ:ひし形25号

仕掛け (袋仕掛け)
針:チヌ8号
草が繁茂しているので、ハリスは短めで5センチ。

ダンゴエサ
龍王+ゴマ油

食わせエサ
乾燥コーン+ドライフルーツ

 車内で夕食を食べていると、隣の小父さんが窓のノックして私を呼んでいる。鯉を狙った釣りはあまりやったことがないので、エサや仕掛けについて教えてほしいとのこと。不調中の私に鯉釣りを教わるなんて、ある意味自殺行為ですよ、感染しますよ、私よりもこれから来るtadashiくんに教わったほうがご利益がありますよ、と心の中で呟きつつ、ダンゴの作り方や打ち返し、吸い込み仕掛けのセットの仕方などを不器用に話して、それからはその小父さんとの談笑タイムとなった。

 午後9時ごろになって、tadashiくんも到着し、私のピトンでは入れない、護岸された土手の最先端にロッドポッドをセット。4本の竿で、ボイリーとダンゴで使い分けて投入。風の勢いは強くなったり、少しだけ弱くなったりをくりかえす。川面にはいくらか魚の跳ね音が聞こえるが、活性の程はなんともいえない。

 午前0時、「来た!」という小父さんの一声とともにセンサーが鳴った。2番竿に待望のヒット!しっかり食い込んだのを見計らって竿を立てるが、感触がおかしい。どうやら、根に入られているようだ。この周辺に生えている水草は、金魚藻か、それともアナカリスだろうか。ラインで藻を切る動作を続けるが、まったく動く気配がない。去年の秋にtadashiくんとこの場所に入釣したときも、私の一発目のヒットがこんな状態になり、ラインを切ったことがあった。引っ掛かっているのは、ほんとうに藻なのだろうか。太いラインを使用しているとはいえ、藻が切れてゆく感覚が伝わってこないことに不安感を覚える。どんな形状の藻がどのように引っ掛かっているのか知りたい。どうしても出すことができないので、一端ラインのテンションを緩めてピトンに戻してみることにした。少しの間待ってみるが、ラインが動く気配はない。

 その間に、tadahsiくんのバイトアラームが反応。掛かっていたのは鯉ではなく、30センチほどのマブナだった。びた一文動かない私の2番竿、これからどうしようか・・。もう一度藻を切る動作をやってみるが、やはりダメみたいだ。こうなったら、太糸の最終手段として、竿を寝かせてまっすぐ引っ張ってみよう。これでダメなら諦めるしかない。

 このまま糸を切ることになるのかと悄然していると、ラインのテンションが変わった。よし、行ける。なんとか出すことができた。それにしても随分と軽いような・・。魚がついていないんじゃ・・・?と思ったら、なんのことはないしっかりと針掛りしていた。

 45センチ、しかも病気の固体(汗) ボウズは免れたし、あのままラインを切るより全然気分はいいのだが、内心では「もう少し大きくても・・」と思ってしまう。それにしても最近、この辺りで同じような病気の魚がよく釣られている。体表に白濁した隆起物が見られるのだが、何なのだろう。カラムナリス病・・?変に広まらないことを願う。

 このあと3人の談笑はお開きとなり、小父さんは車、私はtadashiくんのテントへ入れてもらい、一休みすることとなった。

 午前1時すぎ、私の携帯へ送られてきた、友人からの 「カメムシ捕まえたんだけど、いる?」という、ふざけた内容のメールに噴き出しているところにtadashiくんのバイトアラームがテント内で響いた。風やゴミではない、明らかに魚によるものだ。

 テントを飛び出し、tadahsiくんは竿へ、私はタモを持ち、アシスタントの構えに入る。やはり水草が絡んでいるのか、なかなかスムーズに寄ってこない様子だが、竿を絞り込み、激しくリールを鳴かす一瞬があった。これは、デカイのかもしれない。ここの鯉で、これほどの攻撃を見せてくれるのなら、十分大きさに期待ができる。姿を見たい、しかし、魚は完全に根に入ってしまったようで動かなくなったみたいだ。tadahsiくんの懸命の処置も幸を奏さず、ボロボロになったラインだけが返ってきた。残念・・いい引きを見せてくれただけあって、見ていた私も悔しい思いに項垂れる。

 苦労したが、45センチ。しかも病気・・お大事に〜  これ、デカイんじゃ? しかし姿を見せてはくれなかった・・

 いい感じでアタリが続いたが、次のアタリを待たずに小雨が降り始めた。あっという間に本降りになった雨は弱まる気配をみせず、このまま夜通し降り続けるのだろう。エサ換えをしにいく勇気もなく、ましてこの雨の中、ダンゴを作る気力がない。ダンゴは作り置きしているのではあるが、次の打ち返しから配合を変えようと思っていたので、結局新しく作らなければならない。まぁ、いま使っているダンゴは配合物が多く含まれているので、しばらくほったらかしても問題はないだろう。

 アタリは止まり、ただ夜が明けるのを待つだけとなった。釣りを開始した頃から、最近も頻繁に連絡を取り合っている、川崎の高橋さんとのメールのやりとりがあり、高橋さんも多摩川で釣行中であるとのことだが、向こうもかなり強く雨が降っているようだ。こちらの雨は朝には止むという予報で、それが救いだった。すっかり明るくなった午前4時ごろには、予報通りテントを叩く雨音が弱まり、これを機にエサ換えをしにテントを出る。今度のダンゴは少しだけ配合を変え、「龍王」+麦茶の組み合わせ。去年の春に、この場所でこの配合のダンゴを使い、連続アタリを出したことがあった。ただ、そのほとんどが空アタリやスッポ抜けで終わるという謎の現象に苛まれた苦い思い出である。

 雨は弱まってきたが、風向きの関係から、流れてくるゴミだけが心配だったが、それも今回はさほど問題がないようだ。とはいえ、tadashiくんのラインが流れてきた草の塊(島)にさらわれてバイトアラームが鳴りっぱなしになるということもあったが、このような島は、上流を見た感じこれっきりで、しばらくは来ないだろう。


 さて、いいかげん、そろそろ眠ることにしよう。寝心地の悪い車の中に戻るのがイヤだったので、tadashiくんにお願いしてテントで寝かせてもらうことにした。寝袋に入ればすぐに眠りにつけるものと思ったが、なかなか寝付けず、また深く眠ることができない。午前5時ごろに意識がなくなったものの、結局午前7時には目を覚ますことに。まぁ、少しでも眠れただけよしとしよう。寝袋から這い出ると、私のすぐ横に、寝る前にいなかった人が座っていたので驚いたが、いつの間にか、tadashiくんの弟が遊びにきていたようだ。tadahsiくんは熟睡中でまだしばらく目を覚ましそうにない。

 雨はすっかり上がっていたが、朦朧とした頭で、エサ換えに行く気がしなかったので、また寝袋に戻る。高橋さんからのメールをチェックしつつ、隣の小父さんから頂いたコーヒーを一服し、ただ温度が上がりゆくテント内でぼけっと過ごして時間を流した。

 テントの外から私を呼ぶ声。隣の小父さんの声だが、テントの入り口を開けてもその姿はなく、ピンポンダッシュ?なんて思ってしまったが、外に出てみると小父さんがファイト中だった。私のタモでその魚を掬い、50センチほどの鯉が横たえる。

 アタリが出始めたのか?私もついでにエサ換えをしてテントに戻ろう。さっきから目が痒くて仕方がない。同時に喉も痛み、鼻水も止まらない。そういえば、テント横や土手下に生えている植物は・・・、オーチャードグラス。カモガヤと呼ばれるコイツらだ・・、やられた。 湿気の強かった夜間はそうでもなかったが、雨があがり、徐々に気温が上がってきてから、症状が酷くなっている。茨戸川公園前で釣りをしていたときはよくやられたものだ。原因がわかってしまってから、尚更テントの外に出たくなくなってしまった。

 中途半端に睡眠をとってしまったこともあって、頭はスッキリとしない。エサ換え時に袋から取り出した龍王の粉が、いまだ吹き荒ぶ風に巻かれて舞い上がり、上半身真っ白になってしまった。粉だらけになった顔と、てきとうに絡まったクセっ毛の頭を払い、またテントの寝袋に戻る。今日もこのままダラダラと時間が過ぎてゆくのだろうか。さっきの小父さんの一尾目から、何か変わればいいのだけれど・・。

  カモガヤなど外来種の花粉症因子  

 依然アタリは遠く、しばらくチェックしていないからわからないけれど、恐らくセンサー受信機の電池残量も残り少なくなっているのではないだろうか。頻繁にアタリがあれば、年々寿命が短くなってきている受信機付属のバッテリーでは、十分に充電してきても一日持たせることができないのだが、最近の不調の釣りではギリギリで持たせることができてしまう。付属のバッテリーが切れたら、単三電池用のソケットを代わりにセットして使うのだが、最近はそれもないので、単三電池の消費量が少ない。私の節約生活に、釣りの神様が貢献してくれているのだろうか・・。

 アタリなく、ウダウダしているテント内とは裏腹に、隣の小父さんはポツポツとアタリを取っているみたいだ。さきほどの1尾目から、同じくらいのサイズの鯉がアタっている。昼過ぎには50台を3匹ゲット。かなり岸よりのキャスティングでアタリが出始めたようなので、私も1番竿の投入点ををちょい投げにしてみたが、やはり変わらずセンサーはなってくれない。多摩川の高橋さんも、雨がなかなか止まず、また流れてくるゴミが多くて苦戦しているとのことでメールが入った。

 14時をすぎた頃、tadashiくんのバイトアラームが響いた。掛かっていたのは30センチほどのカワイイ鯉。私はエサをもう一度「龍王」+ゴマ油に戻して、最後のエサ換えをする。

 終了予定時刻は刻々とせまり、散らかしていた車の中を整理。いつでも帰られるように準備をしてから、tadashiくんと彼の弟くんと遊びつつ、ラストの1時間にかけたのだが、今回もアベレージサイズすら見ることなく、終了となってしまった。

 なんともモヤモヤ感の残る釣りだった。70台の1匹や2匹、姿を見せてくれてもいいと思うのだが・・。この分では、次回も恐らくボウズで終了することになるだろう。釣行記としても、大きさ関係なしに鯉の写真でもっと彩りたいのだが・・。こんな感じのレポートでよろしければ、次回からもお付き合い願います。このサイトの釣行記に期待している人なんて、そうそういないだろうけど。