釣り日記2011 シーズンインに向けて 

釣行日 3月17日12時〜16時 場所天気 創成川
時間


 前回、09年度釣行の幕を開け、アベレージサイズにも満たないものの初鯉を捕らえることができた。
 春めく川原にて、本格的なシーズンイン前のウォーミングアップ。さっそく大型を狙いにかかりたいところだが、都合上、どうしても普段よりも釣行を早く切り上げねばならないことが多くなっている。腕ならしも済ませたことだし、そろそろ本気で釣りに取り組みたいのではあるが・・。

 先日学校を卒業し、転換期の真っ只中にいる私。ついこの前までの予定では、札幌から車で2時間あまりの、縁のある土地にて、動物関係のお仕事をするはずだったのであるが・・。いろいろわけあって (理由は秘密) 札幌に戻り、しばらくの間はフリーターとして生活することになってしまった・・。正規としての就職はもう少し待ってくれということで、今年は地元札幌に。現在、普通に就職するよりもある意味では大変なことになってしまっているのだが (そこも突っ込まないで(汗)) なんとか頑張りつつ、この巨鯉への道の活動も続けていきたいと思う。(ブログのほうで書くべきだったかな・・)

 御託はこのくらいにして。
 今回も午後からの空き時間を見つけ、お昼から八つ時を狙った短時間釣行を目論んだ。短時間でも竿を出せるだけ十分。

 午後12時、書くまでもなく北五番橋にてセット完了。前回に比べて水量は増しているものの、水温は若干低く、9〜10度ほどだ。魚の通りも、前回より少ないようではあるが、絶望的というわけではない。ただ、ウグイの動きが悪いようで、それだけが気になった。

 今回は上流にて、橋の上からの観察を行いながらの釣り。仕掛け、エサはやはりダンゴを使うが、前回とは少し違った組み合わせをしてみる。ボタン仕掛け+炒り糠ベースのダンゴエサ。まぁ、あまり変わらないか・・・(笑)

 ボタン仕掛け

ハリス:巨鯉ハリス8号(長さ5〜15センチを用意し、一投目は15センチから)
:チヌ針(8号と10号 一投目は10号から)
ダンゴエサ
いりぬか+穀類
穀類は大粒 ( 「龍王」の配合物 ) と小粒 (バーディ) をそれぞれ茹でたものの焼酎漬け
食わせエサ
大豆(カルーア漬け)

 炒り糠に加える添加物は、龍王の配合物と鳥のエサをやわらかくなるまで茹で、焼酎漬けで保存したもの。これを選んだ理由は単に、家にあって邪魔だったから 。実際、このようなエサのほうが、消化機能の鈍っているであろう魚のお腹にも優しいだろう。ダンゴ状にするための水分は、保存用に入れていた25度の焼酎。これを鶏卵より少し大きめに握り、ウニ通しで仕掛けに装着。1番竿、2番竿ともに奥目に投入した。しかしこの時点で、このエサの大きさ、あるいはエサ自体の選択にミスがあったのかもしれない。

 一投目から1時間が経過。到着時から降っていた雨が上がるが、天候は安定していない。前日の予報では「晴れ」と出ていたのだが・・。アタリはなく、竿先には僅かな変化も見られない。橋の上から水中の様子を覗いてみることにする。

 鯉はいる。しかしサイズはどれも小さく、50センチ〜60センチほどのものばかりだ。やはり、前回に比べるとウグイなどの小魚の活性は乏しいようだ。ダンゴに群がる黒い影が、今日は見られない。

 ダンゴは投入してから約5分後にバラケているが、1時間経過した今でも、ただバラケただけの形状を保っている。この状態では、鯉のアタリが遠くなってしまう。特に、浅い北五番橋ではそうなのか、このような形状のダンゴへの鯉の反応は厳しい。通りかかる鯉が反応こそするものの、すぐに警戒されてしまう。ダンゴの形状は、ウグイやフナに崩され、うっすらと底に散らばるくらいがちょうどいいと考えているのだが、小魚の活性に対して、一投目のダンゴを大きく握りすぎてしまったようだ。食い気のある鯉は、ダンゴに近寄ってゆく。しかし、多くの鯉が口を使うに至らずに去っていってしまった。

 しばらく観察を続けていると、下流から現れた60センチほどの鯉が、ゆっくりと1番竿のダンゴに近づいてゆくのが見えた。この鯉はあまり警戒していないように見える。ついに口を使い始め、崩れて山状になったダンゴの外周から口をつけてゆく。微粒子を鰓から吐き出しながら、大きな粒子を食べている。そしてダンゴの中心部に吻端をうずめたとき、急に首を振りながら大慌てで走り始めた。ヒット!?と一瞬ドキっとしたが、そんなはずはない。なぜなら、食わせはダンゴの中心部ではなく、ダンゴから15センチ離れたところに横たわっているのだ。これまでの観察から、警戒心の強い鯉は、ダンゴの中心部に口をつけようとせず、ウグイによってその周りに散らされた粒子を食べる行動がよく見られた。ハリスを長くするのは、そんなスレ鯉に対する策の一つだったのだが・・。いつもよりウグイが少ないこの状況では、ダンゴの周囲に広く粒子が散ることもなく、鯉が食うとすれば、このようにかなり早い段階で中心部に口をつけようとするみたいだ。この鯉が急に暴れ出したのは、中心部のボタンに触れたから?よくわからないが、スムーズにエサを口にしたものの、やはり警戒心を持ち、神経質になりながらの摂餌をしていたようだ。この鯉に食べられたことで、1番竿のダンゴが、ある程度散らばってくれた。が、摂餌時間が短かったので、ダンゴはまだ十分に残っている。仕掛けのハリスを短いものへ交換したいのだが、ここで新しいダンゴを入れるわけにもいかないので、このまま次のチャンスを待つことにした。


 午後2時。開始から2時間が経過したが、依然アタリは遠いまま。今回も釣りに使う時間は3時間で、午後3時には撤収予定だ。

 このコンディションであるし、入ってくる鯉も小さいものばかり。早めに撤収して、下流の釣り場の様子でも見てこようか。そう思ったとき、1番竿のラインが走った。ヒットしたのは前回の鯉よりも更に小さい50台だった。今日はこのサイズが多いので仕方がないだろう。

 さて、これからどうしよう。このまま撤収するか、エサを付け替えて2匹目を狙うか・・・。橋の上から様子を見てみることにする・・。すると、1時間前よりも大型のスクールがポイントに入っていた。70台半ばの鯉が数匹、ポイント周辺をうろつき、エサを意識している。これは狙わない手はないだろう。1番竿の仕掛けに、同じ配合のダンゴを、今度はピンポン玉大にして装着し、同じポイントに投入。

  ヒットした!が、前回よりさサイズダウン  

 魚の活性が上がったようだ。鯉の通りが頻繁になっている。この鯉たちの動きを観察しようと橋に上がるが、しばらくすると水に濁りが入り、底の様子がまったく見えなくなってしまった。

 水面には泡付けが上がり、魚の数は変わらず好ましい状態。だが、期待に反してなかなかヒットがない。うまく針をかわされているみたいだ。1番竿の再投入の前に、やっぱりハリスの長さを変えておくべきだっただろうか・・。いろいろ考えてしまうが、時計を見ると、終了時間の午後3時をまわっていた。せっかくのチャンスだが、ここで撤収するとしようか・・・。

 しかしどうも治まらない。このあと釣りから帰ってから、やることがあるのだが、今日は、特に時間に厳しい予定が入っているわけではないので、いくらかスケジュールを変更できる。1時間だけ延長しよう。いつでも帰れるように、不必要なものを車に収納しながら次のチャンスを待つ。

 そして午後4時。2番竿が川面に向けて引き込まれた。またしても帰り際のベストタイミングでのヒット。今度はどっしりとした重量感が手元に伝わってくる。小型ではないだろう。しかし魚の抵抗は乏しく、あっさりと水面に上がってきてしまった。70センチと少しといったところだろう。抵抗なく浮いてきたことに、なんとなく物足りなさを感じつつも、もう足元まで寄ってきている鯉にタモを伸ばした。するとそのとき、鯉が急に反転して一気に走りだした。リールからどんどん糸が出て行くので、下ろしていたタモを引き上げて巻き取りに入る。一ひねりドラグを締めて、再度寄せに入るが、その最中に手ごたえが消えてしまった。あぁ、痛恨のスッポ抜け。今年も早速やってしまうことになるとは・・。

 くやしくて居た堪れない気分だが、これ以上の時間延長は少し厳しい。諦めるとしよう・・。短時間の釣行、というより、釣りのあとに予定が入ってしまうとどうも落ち着かない。まだ身の回りの整理がついていないので、仕方ないのであるが・・。シーズンインに向けて、策を練っておこう。次回はもっとゆっくりと竿を眺めていたい。時間をたっぷりと使える日を作って、ここに戻ろう。私は北五の旅鴉。ふたつの意味での旅がらす(笑)