鯉釣り日記2008 夏蔭
 釣行日 7月29日午後6時〜
7月30日午前6時
 場 所  茨戸川
 時 間


 夜に入っていた予定がキャンセルになった。空いた時間を家でゆっくり過ごそうかとも思ったが、根っからのアウトドア派である私は、壁に囲まれた空間よりも、開放的な空の下で過ごすことに至福を感じる。

 最近は新篠津にソウギョを狙いにいくことが多かったが、急な予定変更でもあるので、近場の創成、茨戸エリアで釣りをすることにした。ソウギョを狙い、しかもボウズが続いたので、この1ヶ月以上、魚をタモに収めていない。今回は鯉を狙い、久しぶりにダンゴエサを握ってみることにする。

 29日夕方午後6時。茨戸川ネット裏にてタックルを広げた。春に70台を連発することができたグラウンド裏に入ろうかと思ったが、ちょうど草刈が入っていて、邪魔になっては悪いので、すでに草刈が終わっているネット裏で竿を出すことにした。

 この頃のネットーグラウンド裏は岸辺に水生植物が蔓延していて、ヒット後のファイトに支障をきたす恐れもあるので、草の少ない場所を選び、草の群生とかけあがりをサブストラクチャーとして釣りをする。

オモリ部
サキ糸:ナイロン18号
オモリ:ひし型25号

仕掛け(袋仕掛け)
袋ーハリス:PE8号
針:SASAME巨鯉喰わせ

エサ
龍王+どすこい+さなぎ粉(+龍王配合物)

食わせ
乾燥パパイヤ

 1番竿を手前の草の群生の際、2番竿を20メートル先のかけあがりに打ち込んだ。とりあえずは短い間隔のエサの打ち返しを行うことにして、同じ配合のダンゴをいくつかほど作っておき、濡れタオルにくるんでおいた。水を加えたばかりの作りたてのダンゴのほうが魚を寄せるのに適していると思われるが、気温の下がる夜間ならば多量につくりおきしておいても問題ないだろう。最初の3投は1時間置きに打ち返し、4投目からは大玉で大粒粒子を多目に配合したものを使用。ここからは3時間置きのエサ換えとする。

 夜が深まるにつれて南からの風が出てきたが、そう強くふくことはなく、タモ網をゆらす程度。茨戸大橋の灯かりに照らされた水面がオレンジ色にゆらいでいる。

 少々肌寒くなったので、カーディガンをはおり、コーヒーを淹れた。眠れなくなってしまいそうだが、暗い時間をゆっくりと過ごすのもいいだろう。ここはまだ街に近く、況して真後ろにゴルフ練習場のナイター照明があるので、星が見えないのが残念だ。だが、目の前の橋、背後にそびえたつゴルフネット。この場所のロケーションも私のお気に入り。その景色を写真に撮ろうと、三脚とカメラを用意しているところに、2番竿が魚信をとらえた。点滅するLEDとベートーベンを奏でる受信機。待望のアタリだが、デジカメのシャッターを一度切ってからファイトに取り掛かる。手ごたえは軽い。だが、時折糸を出すような抵抗をみせ、楽しませてくれた。65センチほど。とりあえずアタリをもらえたことに喜びつつ、しっかりと写真におさめてリリースした。


ちょうどよくランプが点滅 60台の鯉だった

 このまま2番竿にアタリが続けば御の字だが、ここからどのように展開するのか・・。ここで止まり、2本目がなければ、数を重ねることも大物の可能性も低い。跳ね、モジリなど、川のアクティビティは十分であるが、鯉の食い気にはいまだ疑問を感じる。
とりあえず、次のアタリがあることを願い、私は車で少し休むことにした・・・・・

 やはりコーヒーのカフェインの影響か、眠ることはできず、車の天井の眺めるだけの時間が過ぎてゆく。あっというまに空が白みはじめ、眠ることを諦めて2杯目のコーヒーをカップに注いだ。最近、十二指腸潰瘍を患ったのだが、そんなことも気にせず、というかすっかり忘れ、コーヒーや紅茶など胃を刺激しやすいものを飲むという自虐行為を働いてしまった。だが、私の鯉釣りの待ち時間にコーヒーのような香りを楽しむ飲み物は欠かしたことがない。特にコーヒーに詳しいわけでも、本格的なわけでもないのだが。

 すっかりと明るくなった釣り場。車の中にいることも窮屈に感じ、ふたたび外に出ると、刈ったばかりの草の匂いが鼻をくすぐった。朝食を軽くとりつつ、目の前の竿が躍動する瞬間を待つ。

   寂しいので一枚パチリ・・・  

 
穏やかな地上と対象的に、上空の雲は形を変えながら流れてゆく。この朝は雲が空を覆い、朧げな朝日が見え隠れする。

 水面は静かで、魚はいるようだが、食い気はイマイチみたいだ。そしてこのまま、2尾目を追釣することのないまま、終了時間の午前6時を迎えてしまった。

 今日はここまで。ボウズを免れ、ひさびさに鯉を手にすることができたので良しとしよう。