鯉釣り日記2008 タモは濡れることなく
 釣行日 7月12日午後6時〜
7月13日午前8時
 場 所  篠津湖
 時 間


 
気だるい蒸し暑さと雷注意報。学校の実験室にて、金曜日最後の授業のレポート書きをする右手にはペンと汗、左手にはうちわ。思うはこの日の夜に予定している釣行のことばかりで、レポート用紙の誤字にも気づかず、雨模様の窓ばかりに目がいった。

 クールダウンの夜釣りをするべく、2匹目のソウギョを狙って篠津湖に向かうつもりだったのだが、この雨では少々気が滅入る。涼しい水辺で星空を眺めながらアタリを待つという、理想的な釣りをしたい思いとは裏腹に、この夜の天気予報は芳しくない。

 結局、釣りの予定を金曜夜から土曜夜に変更。日曜日の午後には学校のクラスメイトとの約束があるので、早めに札幌に戻らなければならないが、土曜夜〜日曜のほうが、天気は良さそうだ。

 12日土曜日、16時。 まだ、禍々しい雲が空を覆い、時折小雨も降っているが、このくらいの雨なら仕方がないだろう。寄せエサとして使用する葦をとりに行き、そのついでに買出しもしてから篠津湖へ向かった。

 到着したのは17時半。セット完了は18時となった。
 前回と同じ場所に車をとめ、同じスペースにタックルをセット。今回は3本針の草針を使用し、水面に垂らすというより、寄せエサの葦の中に忍び込ませる。寄せエサの葦は、茎を、ポイントのゴロ石の隙間に入れて、その上にも石を積み、固定しておいた。

仕掛け

ハリス:巨鯉ハリス8号
針:チヌ8号(3本針)
オモリは使わない。

エサ

葦の葉(2枚重ね)

 前回は思うように釣果を得ることができたが、今回もダメモトという観念は捨てられない。

 夕食前にルアーを泳がせてナマズを狙ってみるが、スプーンではまたしてもウグイばかりがヒットしてしまい、トップ系ルアーでは反応がない。

 札幌は今日も雨であったが、こちらでは路面は濡れておらず、雨を溢しそうな雲も少ないようだ。車泊しながらの待ち伏せ釣りとはいえ、雨が来ないのならアウトドアとして楽しみたい。ランタンの燈を前にして、車の外で夜を過ごすのが好きだ。折りたたみ椅子に腰掛け、遠いアタリを鶴首しつつ、暗く長い時間を、時計などほとんど見ずに・・。

 空が完全に暗くなったころ、竿のほうから物音がした。それは葦の葉が擦れる音で、暇潰しのナンバープレイスの空欄を埋める手を止めて、暗い釣り場のほうを見るが、しばらく待ってもセンサーランプの点滅はない。ソウギョだったのだろうか・・。それとも、大型のカエルかなにかが葦の上で遊んでいたのだろうか・・。

 釣り場はふたたび静寂する。それとは対照的に、うしろの田んぼは、相変わらずカエルが騒がしく鳴いている。

沈黙する釣り場 またコイツばっかり

 ときおり魚の跳ねやモジリの音が聞こえる以外、ほとんど変化はなく、ソウギョの気配も感じられない。車に積みっぱなしの検寸台の出番はあるのだろうか・・。眠気がさしてきたので、いつアタリがあってもいいように、懐中電灯やプライヤーなどのアイテムを準備しておいてから、車に入って就寝することに。しばらく開放していた窓から蚊が入ってきてしまったらしく、うるさくてかなわないので、蚊取り線香で対処した。車の中でこれを焚きっぱなしにすると喉が痛くなるが、この香りもまた夏らしくて嫌いではない。こんどはスイカでも買ってこようか・・・(笑)

 寝袋に入り、何度も寝返りをうちながらリラックスしていると、駐車場に車が入ってくる音が聞こえた。どうやら、ナマズ狙いのルアーマンのようだ。私もナマズ釣りに行こうかとも思ったが、今はちょっと、外に出て動く気がしない。また今度にしよう・・・・。

   合唱団の一員  

 気づけばもう空が明るくなっているではないか・・。眠気が差して車に入ったはいいものの、考え事をしているうちにほとんど眠れずに朝を迎えてしまった。8時にはここを出て、学校関係の用事で魚を捕りに行くという用事がある。残り時間は本格的に眠りに費やすことにした。

 一向にセンサーはならず、おまけに眠れない。何をするわけでもなく、考えるわけでもなく、ここに書くようなことは何一つないような状態のまま時間が過ぎていった。

 ようやく眠りについたのは、すっかり日が昇ってからだったろう。夢の世界に入ったかと思えば、携帯のめざましがけたたましく私を呼び起こす。時刻は午前7時30分・・・・。今回はダメだったか。まぁ、この前のはたまたまだったのであろう。また、チャレンジしてみよう。2匹目のソウギョを狙って。



おまけ

 篠津湖から札幌に帰り、その後は学校のクラスメイトと清流魚を採りに出かけ、札幌某所の小さな水路にて手軽な釣りを楽しんだ。

 幅60センチほどの水路だが、様々な魚種が棲息しており、なかなか面白い。開始直後は、竿を使わずに、針のついたハリスを直接手でもち、手釣りのスタイルで、水中で見え隠れする魚影を狙うも、魚はからは私たちの姿が丸見えなので、そう簡単にエサを食ってくれるはずもなく苦戦。ルアータックルにライン、ハリス直結、ガンダマ、針の仕掛けと小さくちぎったソーセージのエサで再トライし、日が傾いてきた頃、ようやくコツを掴んで、10センチほどのヤマメをゲットした。

こんなところに・・・・ ヤマメが潜んでいる

 遅いペースではあるが、釣果を重ねてゆき、合計8匹のヤマメの釣果を得た。魚はリリースせずに、クーラーボックスに入れ、弱らないうちに車に積み込み、学校へと向かう。

 以前より、学校の実験室にて渓流魚の飼育を目論んでおり、水槽も立ち上げ済み。8匹のヤマメは75センチ水槽にて現在飼育中。しかし、弱っている固体もいて、その魚が変な病気を持ち、蔓延してしまえば、このようなサケ科の冷水魚は簡単にやられてしまうだろう。いまはまず様子見の段階。