鯉釣り日記2006 ひたすら疲れた
 釣行日 10月14日
午前8時〜午後4時
 場 所  創成川
 時 間


 ネット選手権2週目!先週は予定していた連泊釣行の計画が破綻してしまい、満足いった釣りができなかったので、今回はなんとか釣果だけでももらおうと、創成川への釣行を決めた。山崎くんもお誘いし、ひさびさに二人でホームグラウンド 北五番橋に入釣する。

 午前7時出発。荷物を分担して自転車で川へ向かう。地下鉄の駅前を抜け、大型電器店の前を通り、アンダーパスを抜け。ほとんど風がなかったのでペダルが軽く、荷物を積んでの1時間の距離も難なく走りきる。

 到着すると、いつものスペースに荷物をおろし、早速橋の上から川を観察。今日は水量が減り、偏光グラスなしでも川底がはっきりと見える。鯉の姿もあり、この日はゆっくりと底を這うように泳ぐものや、その場に停止しているものが多い。パンプカのタックルも用意しているが、鯉は底のエサを重視しているので、ブッコミのほうが有効そうだ。

 橋の上流側で、橋に一番近い川下から山崎くん、その上流に僕の一番竿と二番竿をセット。今回ももちろんエサはコーン。

オモリ部
固定式、ひし形30号

仕掛け2本針仕掛け

ハリス:巨鯉ハリス8号
針:チヌ10号
からみ防止のためハリス間にパイプをはさむ。

エサ
くわせコーン

 僕は金魚藻のジャングルの際や葦際を狙って仕掛けをピッチングで送り込む。橋のすぐ横に竿を出す山崎くんは、橋の上に竿を持ち込み、魚の給餌ポイントを探して、その場所にそっと仕掛けを落とす。

 竿の準備は完了。次に寄せエサを撒く。いつもと同じく、解凍した冷凍コーンを柄杓1/3ほどポイントに打つ。僕は自分の分の寄せエサを撒き終えたので、冷凍コーンの袋を山崎くんに渡すと、山崎くんはそれをもって橋の上に行く。寄せエサも橋の上からピンポイントに撒くようだ。もちろん普通にキャストするよりもかなり効果的だ。しかし・・・・・・!

 「がぁがぁ」と声を上げながらブッシュの影から出てきたのは、前々回の釣行で僕の釣りの邪魔をしたカモ3羽トリオ(同一のスクールかは不明だが)。山崎くんがちょうど今撒いたばかりの冷凍コーンを狙っている。水面を泳ぎながらゆっくりと撒いた場所に近寄り、ポイントに沈まずに浮いてしまったコーンをひろって食べだした。これなら釣りに影響はないから許せる。だがしかし、その中の1羽のカモが、水底にもコーンがたくさん落ちていることに気づき、潜って食べ始めた。

まずいだろ・・・・!(汗)

「危ない!山崎くん、仕掛けを回収して!!」

大急ぎで、仕掛けを回収すべく竿を持つ山崎くん。しかし時すでに遅し。

カモがヒットした

去年のこの時期にも僕のダンゴ仕掛けで同じようなことがあった。悪夢リターンズ!

 山崎くんは竿を立ててゆっくりと寄せようとするが、カモのほうは大暴れしながら水面を跳ねまわり、しまいには手前の葦のブッシュに潜りこんでしまう始末。こうなると厄介だ。ブッシュの中でカモが暴れるうちにラインは葦に巻きついてゆく。あらゆる方向からラインを引いたり、ラインをゆるめたりと出来る限りの手段を実行して数十分。ようやくカモが草の中から出てきたものの、いまだに抵抗の勢いは止まらず、あちらこちらへと水面をスプラッシュさせながら走り回っている。最初、口ばしに刺さっていた針は暴れているうちに外れたようだが、この仕掛けは2本針。二次災害、もう一本の遊び針が翼に引っ掛かっている。

 抵抗をやめないカモをなんとかタモで掬いあげたが、自力でタモから脱出して飛ぼうとする。羽に針が掛かっているので竿を引きずる形になり、すぐに落ちてしまうから、捕まえるのは簡単だが、これを何度も繰り返されては大変だ。山崎くんにカモを抑えていてもらい、僕はすぐさまプライヤーを用意して針の取り外しにかかるが、硬いクチバシならともかく、羽の肉に食い込んでしまっているので簡単には抜けない。相当痛いのだろう、カモは二人の手を振り解き、飛んで逃げようとするが、そのたびに傷口は大きくなるばかり。次第に針の刺さった付近から血が流れだした。胸が締め付けられるような気分になる。本当に最悪である。

 カモの猛攻に苦戦しながらも、なんとか針を外すことができた。できるだけ傷を癒してやろうとリュックに入っている救急バッグを取りに行こうかと思ったが、カモは飛び去っていってしまった。

   山崎君の仕掛けにヒットしたカモ。
このあとカモが大暴れし、写真を撮るような余裕はなくなった。
 

 疲れた・・・・・。開始10分にして、それから約1時間の悪夢。

 創成川で釣りをする皆さん、ここのカモにはホントに気をつけてください!釣り人が投げるものは全部自分達のエサだと思っていますから。仕掛けやエサを投入するのをカモに見られないように注意してください。カモがポイント付近で潜りだしたら、すぐさま仕掛けを回収してください。



 コンビニのトイレで手をよく洗い。釣り場に戻ると山崎君の仕掛けを投入し直し、釣りを再開。疲れと、カモを傷つけてしまったショックでアンニュイな気分になり、しばらくベンチに座り込んだ。

 1時間後、気を取り直しエサ換えをするが、ジャミが少ないため、エサはしっかり残っている。仕掛けをそのまま再投入し、橋の上へのぼって魚の様子と水底に横たわる仕掛けを見ながら山崎くんと談笑した。

 今日の鯉はほんとうに移動速度が遅く、一度ポイント付近から離れてしまうとしばらく戻ってこないが、食い気があるようで、寄せエサをよく食べている。だが、やはり警戒心は消えていない。60センチほどの鯉が僕の仕掛けのまわりをウロウロし始め、針についているコーンに鼻先を近づけたが、罠だということに気づいたのか、急にそっぽを向き、去ってしまった。その数十分後、山崎君の仕掛けにも同じ60センチほどのサイズの鯉が寄せエサを拾いながら近づく。二つの針にまとまって付いている食わせコーンが、冷凍コーンの味をしめている鯉にテンプテーションをかける。じりじりと仕掛けにつめよる鯉。二人とも息を飲みながらそれを見守るが、この鯉も食わせコーンを吸い込む寸前で食べるのをやめてしまった。このサイズの鯉なら、これだけ食い気が立っていればすぐにヒットすることが多いのだが、今日の鯉はいつもより警戒心が増しているように思える。

 いつもこの橋から川を覗いて見えるのは、このような60センチ前後のアベレージサイズが多いのだが、今日はポイントに入ってくる魚の数が少ない分、大型が多く見られ。目寸でもあきらかに80はオーバーしているような鯉もよく現れた。この大型の鯉が入ってくるルートをチェックし、僕はそのルートに仕掛けを投入しなおす。山崎くんは仕掛けをヘアリグ1本針に変え、警戒心を減少させる作戦でいく。


 釣り場に到着したときは無風だったのだが、いつのまにか風が吹き出し、その勢いは次第に増してゆく。二人で釣りをするときはいつも、トランプをしながらアタリを待つのだが、この風ではカードゲームはできない。風はいよいよ突風が混じるようになり、釣り場周辺の木々を揺らしている。天気予報を聞くと、強風波浪注意報が出されていた。ただの風ならまだいいのだが、この時期の風はかなり冷たい。この時期は気温の寒暖の差が大きいため、温度調節できる服装をしてきているが、それでも体が冷えてしまう。車やテントでもあればいいのだが・・・

 どこか風をしのげる場所はないだろうかと探したあげく、見つけたのが

   ここ  

 五番橋のとなりの横新道橋のこのスペース。ここなら風向き状、吹き曝しにならないので寒くはない。だが、とても狭い。二人で座るのは結構せまい。でも快適♪ちょっとでもコノ場所から動けば、暴風に打たれてしまう。残りの実釣時間はここで過ごすことになりそうだ。この狭いスペースで長時間居座っている二人の高校生を見て、傍からは「かわいそうな子」みたいに思われているかも知れないが、そんなことは覚悟の上だ(笑) 寒いのよりマシだ(爆)

 結局、トイレ以外でこの場所から離れることはないまま、時刻は午後3時。まったくアタる気配がないので、北五番橋の上で水中を観察したが、鯉は現れない。エサもまだまだ余裕で残っているようだ。アタリがあれば寒さなんて忘れるのに・・・と二人でブツクサいいながら、今度は横新道橋のスペースの下にある、積まれた蛇篭の影に移動。ここのほうが暖かいことに気づいた(笑)またこの場所でくだらない笑い話などしながら、突然のアタリを期待してチラチラと竿のほうを見るが、竿は3本とも風にあおられるばかり。長い時間、風に当たらない場所でくつろいでいたため気づかなかったが、風の強度はどんどんとパワーアップし続けていた。思えば、風は南側から吹いている。僕達の家は南にある。

帰り道、向かい風じゃん!

 向かい風の中、重い荷物を積んだ自転車の運転は地獄のようなものだ。これ以上風が強くなってしまえばたまったものではない。釣果は惜しいが、早めの撤収を決め、納竿することになった。

 今回は、最初1時間のカモ騒動に後の冷たい強風のため、ただひたすら疲れるだけの釣りとなってしまった。過去の日記を見直してみると、山崎くんと二人で釣行することになると、なぜか大雨や強風に当たり、寒さを凌いでいることが多々あるような気がする・・(笑)今度は、この嫌なジンクスを吹っ飛ばしてやろう。

 インターネット大会はすでに2週目。前回は雨で中断。今回は風で中断。釣果はなし。こんなんでいいのか!?ノーフィッシュのまま大会を終えてしまう予感がするが、来週は最後のあがきをしてみることにしよう。とは言っても、また悪天候で釣りにならなかったら嫌だなぁ・・・・・・・・・・。晴れることを祈ろう。釣行できれば、レポートをアップします。