鯉釣り日記2005 ギリギリOK?
 釣行日 10月16日
午前9時〜18時
 場 所  創成川
 時 間


 インターネット選手権真っ最中の日曜日。まだ選手権に申請できるサイズ(60センチ〜)を釣っていないので、「大物」とか「上位入賞」などデカイことは考えずに、とりあえず申請サイズを釣り上げるべく、自宅から一番近い創成川に竿を出しにいくことにした。

 午前8時30分、今年のヒットポイントの北五番橋に到着し、橋の上から川の様子を見てみる。今日の創成川は水量がすくなく、底が余裕で見えた。ジャミ(ウグイの大群)の数は前回ここに来たときよりも減ってはいるが、ところどころで固まって泳いでいる。鯉の姿もあり4〜5匹が小さいスクールになってエサを食んでいるのが見える。今日の鯉は底にいる。状況は悪くなさそうなので、ここで竿を出すことにした。

 いつもこの場所では、トウモロコシをつけた2本針仕掛けをそのまま投入するのだが、大型ウグイ(といってもここでは20センチほど)の数が減っているので今回は思い切ってダンゴを使ってみることにした。創成川でダンゴを使うのは4月以来だ。仕掛けは、1年以上リグボックスの中で封印されていた1本針仕掛けを使ってみることに。今年は3本針の吸い込み仕掛けを中心に使っているのだが、この場所は水草が多いので遊び針が2本もあると少々不安がある。また今年は3本針吸い込み仕掛けを使ってのスッポ抜けが多いので、1本針を試してみたかったという理由での仕掛け選択。

スイベル:クレーンサルカン
サキ糸:ナイロン16号
オモリ:ヒシ形25号
ハリス:巨鯉ハリス8号
針:チヌ針10号

左側の仕掛けはボタン仕様
右側はノーマル1本針(ハリス20センチ)

ダンゴ:炒りぬか+押し麦+乾燥コーン

食わせ:スイートコーンor乾燥パパイア

 1番竿にボタン仕掛けをつけ、小さな駆け上がりに投入、2番竿は20センチハリスのノーマル1本針仕掛けを取り付け、葦際に投入した。準備が完了したら、釣り場にある四角いベンチに座ってインスタントコーヒーを一服して気合をいれる。「さぁ〜、いつでもコイよ!」 鯉らしき魚の跳ねがあちこちで見られるので期待はできなくないだろう・・

 あっという間に1時間が経過し、一度目のエサ変えをする。ウグイが少なくなったとはいえ、小さなウグイの群れはまだいくつかあるし、大きめのウグイも全くいないわけではないので、やはり食わせのコーンが取られてしまっていた。今度は乾燥パパイアを針に付け、1投目とほとんど同じ場所に打ち込む。

 センサーをセットしたら、偏光グラスをかけて、橋の上にあがり、川をみてみる。一部小さな駆け上がりというか、ちょっと段になっているところに打ち込んだ1番竿のダンゴと仕掛けが底に横たわっているのが見える。キレイにバラケていい感じのダンゴ。ウグイの大群があつまっているが、針掛りしないような5センチほどのものばかりなので、気にしない気にしない・・・・

 肝心の鯉は40センチほどの小さいものが3匹一緒に泳いでいるのが見えるが、まだ大物は現れない。「お!あいつは70センチくらいあるんじゃないか?」と思ったら、鯉ではなく、この時期になると多くなるボラだったりする。ボラもウグイと一緒にあちこちで、20センチくらいの小さいのから、80あるんじゃないの?ってくらいガタイのいいヤツまで活発に泳いでいるが、ダンゴエサには興味がないようで、食いつこうとはしない。

  今日は水がすくなく、仕掛けとエサが見えてしまう。
これは駆け上がりを攻めた1番竿の仕掛けを打った場所。黄色くみえるのはバラケたダンゴ
 

 
橋から下り、釣り場に戻ろうとしたとき、センサーが入った。しかし様子がおかしい・・

 針に掛かっていたのはカモだった。口から僕の仕掛けをぶらさげて暴れている。針がくちばしにガッツリ刺さってしまわないように、リールをフリーにして、カモがおとなしくしているときにゆっくり手で糸を引き寄せる。近くにいた方に手伝っていただきながら、カモをタモ網にいれて引き上げ、ペンチで針を外すとカモは「がぁがぁ」いいながら飛んでいった。たまたまこの日は1本針仕掛けを使っていたので、遊び針による二次災害がなかったのはよかったが、まさかカモが釣れるとは、思ってもいなかった(汗) ここのカモは釣り人が川に投げるもの=自分達のエサだと思っているのがなんとも恐ろしいところだ。今回のカモもおそらく僕がダンゴを投げたのをどこかで見ていて、わざわざ川に潜って食べてしまったのだろう。

 カモがいなくなったことを確認して、また同じ場所にダンゴを投げる。2杯目のコーヒーを飲んでいると、2番竿(20センチハリスノーマル1本針仕掛け)にヒット!小さいが、ガンガン突っ込んでくれるのが嬉しい。無事に上がった鯉はパパイアのついた針がしっかりフッキングしていた。大きさは50台後半くらいだろうか・・・僕の目寸では60にちょっと届かないくらいだと思い、インターネット選手権の申請サイズは60センチからなので、そのままリリースしかけたが、やっぱりちょっとサイズが気になったので検寸台においてみると・・

  これって、ギリギリOK?  

 
一応、60センチはあるみたいなので、とりあえずパスワードを左上に入れて写真を撮ってリリースした。

 しかしこの後から、アタリのない時間が続いてしまう。橋の上から見てもボラばかりで鯉の姿はない。午前11時に早めの昼飯をたべて、くつろいだ。昼飯のあとは、またコーヒーを飲んで、今度はお菓子をたべて、そのあとは紅茶を飲んで、って・・・僕の場合、釣れなくなると飲み食いばかりになってしまうのがいつものパターンだ。食べ物がなくなってくると、今度はヒマをもてあまして、そこらへんの草をぶちぶち抜いてミステリーサークルを作ったり、友達の携帯に20回くらいワン切りをして遊んだりと、どうしようもなくくだらない時間を過ごしてしまうのだった。

  これって、ギリギリOK?  

 13時。エサ換えをするためにイリヌカと押し麦をバケツに入れ、ダンゴを作ったのだが、イリヌカの分量を間違えてしまったため、余りが出た。あまったエサは寄せエサとして使うことにして、柄杓でポイントの周りに打つ。それがよかったのか、30分後には鯉が寄り始め、橋の上から見ると2つほどのスクールの鯉がポイントから離れずに、ウロウロし始めた。これはチャンス!集まっている鯉の様子をみるために、橋の上でアタリを待つことにした。

 ポイントには小さいものから大きなものまで様々なサイズの鯉が停滞している。一番大きいのは70台後半くらいだろうか?全部で11匹か12匹くらいの鯉が僕の釣り場を中心に30メートルほどの範囲を下ったり上ったりする。もちろん全員、僕のダンゴエサの存在には気づいているのだが、やはり警戒してダンゴに近づいても観察するだけですぐに食おうとはしない。特にスクールの中で一番の大型の鯉の警戒心は群を抜いている。

 40分ほど橋の上から鯉の動きを見ていたが、どの鯉もエサには興味を持っているようだ。ただ「食いたいけど、食えない・・」って感じなのだろう。

 そして14時3分、ようやくダンゴに対する警戒心が薄れてきたのか、4匹の鯉がダンゴに向かってジリジリと迫ってゆく、4匹のうち先頭は一番小さい鯉、後尾は一番大きな鯉。4匹は3分ほどダンゴの前で立ち往生していたが、ようやく先頭の2匹が口を使い始めた、群がるジャミを蹴散らしながらダンゴを食べ始め、先頭の小さい鯉が針に掛かった!首を振って針を外そうとする。外れないとわかったら走り出す。センサーが鳴る。掛かった鯉の後ろにいた3匹の鯉は「あぁ、やっぱりか・・」って感じでポイントから離れていく・・・・

 さて、釣り場にもどって掛かった鯉を釣り上げにいかなくては。橋の上から見ていたので小さい鯉だということはわかっているのだが、やっぱりこの力強い鯉の引き方、好きかも♪上がったのは45センチほどの綺麗な鯉だった。


 水底に横たわる仕掛けとエサに寄ってくる鯉の行動を観察しながら釣りをするのも、なかなか面白いものだ♪
 エサを打ちかえしたあとも、橋の上から鯉の様子をみる。さきほどの鯉とのファイトでスクールを散らしてしまったため、しばらく鯉の姿が見えなかったが、20分ほど待っているとまたエサに反応する5匹のスクールが現れた。「食えよ食えよ」願をかけるも、やはり警戒心は今の1匹を釣る前よりも高くなっているようだ。仲間が釣られるのを見ていたのか、それとも僕に釣られ、リリースされた鯉が仲間に危険を知らせているのか。再び鯉達がポイントに集まり始めたが、ダンゴには近寄ろうとしない。ダンゴはジャミたちにつつかれるだけ。鯉はジャミたちがダンゴエサに群がっているのを見て、「みんな食べてるんだから、あれは安全なんだ」と警戒心を弱めて食ってくると言われているが、この創成川のようにスレた川の場合、逆にジャミがたくさん集まっている=人間が仕掛けた罠(ダンゴ)と判断してしまっているのかもしれない。

 ダンゴの配合を変えたり、ラインのテンションを緩めたり、といろいろ試しながら、18時まで粘ったがこの後アタリはなく納竿となった。