鯉釣り日記2005 暑さに侵された川
 釣行日 8月7日
午前7時〜午後6時
 場 所  創成川
 時 間


 夏休み真っ最中の今、サマースクールで忙しい山崎君と予定を合わせ、ヒットポイント創成川北5番橋に釣行することになった。


 釣行前日、僕の家に泊ることになった山崎君とエサや仕掛けを準備をし終え、早めに就寝しようと思ったのだが、山崎君とテレビゲームに夢中になってしまい、結局床に就いたのが起床時間の3時間前。山崎君はスヤスヤ寝ていたのだが、僕は山崎君と観ていた土9のドラマとテレビゲームの世界が混合したわけのわからない変な夢を、睡眠し始めてから5分ほど見て、その夢のあまりの恐怖に目が覚め、それからというものまったく睡眠せずに起床時間の午前5時を迎えた。

 睡眠時間5分の僕はもちろん、山崎君の短時間睡眠のため完全に寝ぼけており、2人で朝飯を作っていたときも、「トマトが切れない」「ガスコンロの使い方を忘れた」「砂糖と塩の区別ができない」など釣行前から波乱していた。こんなんで大丈夫なのか?

 そんなこんなで午前6時に出発し、40分後に釣り場に到着。寝ぼけ眼のまま準備をはじめる。いつもどおり下流から山崎君、僕の1番竿、2番竿の順にならべ、エサのトウモロコシのついた仕掛けをそれぞれのポイントに打ち込んだ。

 暑さでちょっと痛み気味のトウモロコシを柄杓でポイントに撒き、おちついた。
 橋の上からポイントの様子をみると、水の量がかなり減り、余裕で底が見える。しかし魚影は見えず、状況はあまり良くない。しかしそんな中、近くで竿を出していたNさんと談義していると山崎君の竿にアタリ!山崎君は慌てた様子で竿をもち、しばらくファイトしたが残念ながらスッポ抜けてしまった。

  いきなりバラしてしまった山崎君。
気をとりなおして新しいエサを打つ。
 

 
いつも荷物置き場&アタリ待ち場にしている四角いベンチで2人寝不足でぼぉ〜っとしながら、次のエサ換え時間までノンビリした。途中、ちょっとオカルトなコネタもあって、アタリを待つ2人の耳元で「ふふふ・・」だか「ひひひ・・」だかの女性の不気味な笑い声が聞こえ、なんだ?と無言で顔をあわせた。その少し前にも僕らの腕、飲んでいたお茶のペットボトルに、女性の長い髪の毛が数本くっついていたこともあって、「うぉ〜、怖え〜」と苦笑しながら怪奇な夏を楽しんだ。

 エサ換え時間が来たときには完全に鯉の気配がなく、橋の上から仕掛けや寄せエサの残量を確認したがほとんど減っていなかったので、エサ換えはせずこのまま続行することにした。川の水温は高く、魚の活性は最悪。

 日が高くなるにつれて気温水温ともにどんどん上がり、寝不足の2人は夏ばてモードに突入する。ひたすら「あちぃ〜・・あちぃ〜・・」を連発。普段陽気な山崎君もテンションが下がりっぱなしである。

 昼頃、ベンチがシダレヤナギなどの大きな木に太陽が隠れ、日陰になったので、早々と昼食を済まし、仮眠することにした。
 
センサーの受信機の音量を最大にして(僕はいまだに寝ぼけていて、実はセンサー受信機の周波数を間違えてセットしていたのに今になって気づいた。)、顔をタオルや帽子で隠して2人で横になる。ベンチの横には、新しい橋 建設のためにバリケードが施されていて、それがあるおかげで散歩やジョギングの人が来ないので静かに寝れる。

 1時間ほど経ったころ、人の気配がして顔のタオルをとってアタリを見回すと、ちょうど村上さんが釣り場に到着していた。山崎君は熟睡してしまっていたので気づかない。僕と村上さんがつついても、顔を隠してある帽子をとっても起きる気配がないので、今度は僕がセンサーの発信機のスイッチを入れてみる。さすがの熟睡山崎君も耳元で流れる大音量のメロディにやっと目を覚ました。

 しばらく寝ていたので気づかなかったが、気温は寝る前にくらべてかなりアップしているようだ。隣で竿を出す村上さんの横で、頭の回転が低下している僕と山崎君はエサを換え、いちばん涼しい橋の下に避難する。この炎天下の中、中途半端に寝てしまった僕のテンションはガタ落ち。熟睡してしまった山崎君のテンションはすでに最悪。出発前の寝ぼけ状態よりも生気を感じられない。

 出発前は、「トマトに砂糖かけて食うと美味いよね」と言いながら僕が塩をテーブルに運ぶ、山崎君もそれに気づかずに、トマトに大量の塩をかけて口に入れてしまった。今だったら砂糖と塩で済むレベルじゃない。重曹や片栗粉でも違和感なくトマトにかけただろう。

 Nさんと、釣り場を見に来た堤さんも加わって5人で橋の下で鯉集会。その最中に山崎君が「あ、あたってる」と一言。見ると仕掛けを投入したばかりの村上さんの竿がしなっている。ファイトの末あがったのは50センチクラスの鯉。何を食べたのか腹の一部がボッコリ丸く膨らんでいた。

 午後2時、いままでカンカン照りだった太陽が雲に隠れ、風が出てきた。ようやく過ごしやすくなった。やっとテンションが戻る僕と山崎君。

 村上さんとNさんは、持ってきた小物用タックルでウグイを釣っている。釣れたウグイは喰わせエサにするためにキープする。僕と山崎君も小物用タックルを貸してもらって。岸際にいるウグイを狙った。しかし、暑さにより水温があがり、鯉どころかウグイまで釣るのが困難になっている。アタリがあっても3センチくらいの小さいのばかりで針に掛からない。しかしそれがまた面白く、微動だにしない鯉のタックルをほったらかしのまま、皆で小物と遊ぶ。

  小物用タックルでエサ用ウグイを釣る。  

 釣れたウグイを針に掛け、投げ込んだ村上さんとNさんの竿にはときどきライギョのアタリが来るようになった。ウグイエサは外道のアタリも多いが、デカイ鯉も狙えるので期待ができる。僕もいま使っている暑さで完全に不気味な異臭をはなつコーンではアタリの見込みはないように感じられ、ひたすらウグイを狙う。

 どこかにいいウグイポイントないかなぁ〜なんてさがしながらウロウロしていると、ザリガニを発見。何気なくエサのついたウグイ用の仕掛けをザリガニの前にたらしザリガニ釣り開始。ザリガニもエサを掴んでくれるのだが、なかなか上がってくれない。ザリガニ釣りに山崎君も参加し、ウグイ釣りも鯉釣りも忘れて一緒に作戦を変えながらザリガニに立ち向かうが、どうしても釣り上げることができない。悔しさに何度も挑戦し、やっと1匹上がったころには釣行終了時間がせまっていた。いまさらエサをコーンからザリガニに変える気にならなかったので、ザリガニはNさんにゆずり、僕と山崎君はまた沈んでいるコンクリブロックの穴の中に潜むさらなる大物ザリガニをもとめて釣りをしていた。

午後5時30分、ザリガニもブロックからでてこなくなったので、ザリ釣りをやめ、鯉のタックルもたたみボウズで終了。こんどはザリガニ用タックルももってこようかな?