鯉釣り日記2004 夏休みの思い出2
 釣行日 8月7日〜8月8日
7日午後3時〜8日午後12時
 場 所  茨戸川
 時 間


 夏休みも残り少なくなり、来週の月曜日には新学期!それまでに十分夏を満喫しようということで、8月7日にテントを抱えて釣行することにした。

 7日午後3時。ホームグラウンドの茨戸公園前ポイントに到着。川の様子をみる。
 私が竿をだすポイントの横には護岸があり、鯉恋倶楽部会員の男性が丁度竿をたたんでいた。

 私:「どうでしたか?」
 男性:「ダメだぁ〜」

 どうやら状況はよくない様子。その男性が帰った後に、私は竿をだした。
 いつもどおりのスペースにタックル、テントをセット。今回もダンゴを使う。袋仕掛け、
詳細:スイベル:ローリング2号、サキ糸:PE6号、オモリ:中通しひし形オモリ25号、袋:サーモン用PE8号3本、ハリス:巨鯉ハリス8号3本、針:ソイ針17号2本+喰わせ用にフカセ17号1本。

 エサは、まず
龍王+ビタヴァーレー+水で、食わせエサは1番竿にピーナッツ、2番竿に金時甘納豆をつけた

 準備が完了し、1投目を投げたのは午後4時をまわっていた。
 椅子に座りながらアタリをまつ。魚を寄せるために同じダンゴを1時間半置きに打ったが、夜8時まで何の変化もない。そのため今度はダンゴの配合を変える。今度は
龍王+黄粉+ハトのエサ+水 この組み合わせで同じ場所に投げ込んでみた。

 アタリを待つ間、私はテントの中で虫の声を聞きながら、蛍光灯の明かりで雑誌を読み、スナック菓子をつまんだ。これがアタリのない日の夜釣りスタイル(笑)熱帯夜であり、暑苦しいのでテントのファスナをあけていたのだが・・


 突然、テントの外に生き物の気配。何かがこちらに向かってきているではないか。テントの横に姿を現したシルエットとは・・・「犬だ。。」なんとどこかの犬が私のテントの周りをうろついている。しかも、テントの中にいる私の気配を感じると、ワンワン!と大声で吠え出したではないか。飼い主は居ない様子、野犬だろうか。どちっちにしろ、うるさい・・(笑 )しかも出るに出られなくなってしまったではないか。どうすればいいのかわからなかったため、とりあえず入り口を閉め犬が諦めるのを待った。そしてしばらくして、やっと犬の姿がなくなったのを安心し、外にでた。

 「さて、エサ換えをしようか」と2番竿を巻き上げたが、25センチほどのウグイが付いていた。1番竿も回収し、両方ともサキ糸の下スナップスイベルから袋を外して、2本針仕掛けを装着した。(
ハリス:巨鯉ハリス8号2本(10センチ)、:フカセ18号)さきほどのウグイを輪切りにし、1針1切れずつ付け、ポイントに投入する。このエサもかなり実績があるのだが、この状況のなか、どう結果が出るだろうか。

 私はブザーに糸をセットし、もう一度テントへ。そしてそのまま午前6時半まで見事変化が無く、おかげで熟睡してしまった。

 すっかり明るくなってしまい、一晩中反応がなかったウグイの仕掛けを回収。また袋仕掛けにもどした。今度のエサの配合は、前回のアタリエサ、龍王+ハトのエサ+麦茶(麦焦がし代理)+水の組み合わせ。荒めの粒子のダンゴを握り、1番竿をちょい投げ、2番竿は川の中腹に打ち込んだ。

 ブザーをセットしたあと、となりで竿をだしている男性さん(昨日にも会った鯉恋倶楽部の人)と、そのまた隣の藪の中で竿をだしているおじいさんと挨拶を交わし、木陰に座りながらつり談議をした。

 しばらくして小父さんたちの会話から一旦外れ、朝食を食べようと、ポイントにもどったそのとき、1番竿のブザーの音がなった。そして一気にラインを引き出しながら右へ走る、走る。かなりのスピードで走り、あっというまに隣の男性さんの竿のところまで行ってしまった。私は竿を煽ってみたが、となりの竿が邪魔してうまくいかない。どうしようか悩んでいたときに、さきほどのおじいさんが、私の様子の変化に気が付き、2番竿を上げてくれた。

 魚はまだ抵抗し、なかなか寄らない。おじいさんから「タモをもっていくから、魚を追え」との指示が出たので、なんとか隣の木をかわし、魚のもとへ急ぐ。リールを巻きながら走って、ようやく魚に追いついた私は、竿をもう一度あおり魚を浮かせ、それをおじいさんがネットイン!
 
 勢いよく走ったのだが、サイズはいまひとつ56センチだった。だが、エサを変えるだけでこれほどにまで結果がはやく出たということに少し驚いてしまった。


 魚をリリースしたあと、エサ交換、テント内の片付け、ハエが寄っている検寸台の掃除、それぞれを済ませ、後は夏の日差しとの戦い。汗をかき、いつ熱中症になってもおかしくない状況の中、冷たい差し入れを持って現れた・・いや現れてくださった前川さんが神様のようにみえた。気温は直射日光で35℃を超え、熱がこもったテントの中はまさに地獄。夜中、テントに居ついて私の血液をたっぷり吸った蚊も、この暑さには耐えられまい、どうだまいったか・・・・

 午前9時、ジュースを飲みながら死にそうになっていた私の耳に入ったのは一瞬で目が覚めるような、さきほどのおじいさんの一言、「あ〜!俺の竿、来てる来てる!!」私も急いで隣の小父さんと一緒に様子を見に行く。

 おじいさんが竿をだしていたのは、ご自分で開拓したのか、藪の中の小さなスペース、そこに2本の降り出し投げ竿を立てていた。そのうちの右側1番竿に鯉がヒットしていた。

 おじいさんはすこしずつ魚を引き寄せ、小父さんがネットイン。サイズを図るところを私はみていなかったのだが、60センチクラスのほっそりとした体形の鯉だった。
 
  おじいさんが釣った60クラスの鯉、そしてこの後・・  

 丁度この鯉を検寸しているとき、私は自分のポイントに戻っていたのだが、検寸している鯉をほったらかして、また竿のもとに走るおじいさんと小父さんの姿がみえたため、私も様子を見に行った。すると、おじいさんの2番竿の糸がギィ〜〜!っと走り、竿は胴まで曲がっていた。検寸している最中にヒットしたらしい。

 おじさんは必死で竿を煽ろうとするのだが、魚のパワーに竿を立てるにも一苦労。リールもうまく巻けないままラインが出される一方であった。「これはデカイ、絶対デカイ、80いや90はあるだろう」私も小父さんも戦闘中のおじいさんもそう声をそろえる。


  「かなりデカイ!90はありそうだ」  

 すさまじい魚のパワー、これは是非とも正体を見てみたい。しかし20分ほどの戦闘のちに、この魚は掛かりに入ってしまった。だがこれで諦めるわけにはいかない。おじいさんは藪を掻き分けながら、さまざまな方向から糸を引いてみる。しかし魚は動かないままだ。今度はラインのテンションを落とし、しばらく竿を置いてみることに。ここからは魚と人間の根性比べだ。

 私の心臓は自分が大きいのを掛けたかのようにバクバクいっている。ヒットから何分たっただろうか、魚が出てくるのを根気よく待っていると、またラインが動き出した、おじいさんは竿をあおったのだが、魚はまたしても動かなくなった。それからもしばらくまったのだが、かなり深く潜られてしまったようであり、諦めることになった。ヒットから約40分の戦いも幕を下ろした。

 釣り座にもどった私は、今回の釣行最後のエサ換えをすまし、椅子に腰掛けた。投入から20分後、船が行き来するなかヒット!必死の抵抗も虚しく私に上げられてしまった鯉は今年の20匹目、サイズは48センチ、今回の釣行はこれを最後に終了した。
   48センチ今年20匹目