私の高校は他校よりも少し夏休みが始まるのが早く、前回の釣行は夏休み1日目だった。
この夏休み、大型の鯉と良い思い出を釣ってやろうと、テントを抱えながら家を飛び出したのは7月18日午前8時。今回の釣行は久しぶりに泊りがけであり、次の日(7月19日海の日)の午後までの釣りを予定していた。
途中、釣り場まで車で送り迎えしてくれる叔父の付き合いでゴルフ用品店によりながら、ポイントに到着したのは午前9時。
釣り場は前回とおなじ、私のホームポイントになりつつある茨戸公園前ポイント。今日も対岸(中洲)ではパークゴルフ大会が開かれている。
まずテントを立て、その後いつもどおりのタックル2セットを準備する。
今回の仕掛けは最近何故か調子が良い袋式ダンゴ仕掛け。詳細:スイベル:ローリング2号、サキ糸:巨鯉伝説(PE)3号2本縒り、袋:サーモン用PEハリス8号、ハリス:巨鯉ハリス8号、針:ソイ針17号(2本)、喰わせ用にフカセ17号(1本)
エサはまず、最近他のエサの値段が高くて買えないから・・という悲しい理由で使用している龍王を単品。喰わせは市販の蒸大豆を使う。
まず第一投目、1番竿を少し左ヨリに川の中腹に打ち、2番竿を対岸近辺に打ち込んだ。
テントに入ろうと思ったが、私のとなりに鯉釣りのおじさんが入ったので、様子を見に行く。その小父さんもドアチャイムを改造して作ったアタリブザーを使っていた。小父さん:「釣れた?」、私:「まだ始めたばかりなんで、これからです」
小父さんは2本針仕掛けにミミズをつけて投入した。しかしジャミにやられたため2投目。こんどは落ち着きおじさんが私に話しかけようとしたそのとき、おじさんのブザーが鳴る。が、またしてもジャミ(ウグイ)だった。
おじさんは、手が臭くなるからダンゴは使わない(使いたくない)のだという、しかしまたミミズがジャミの餌食になったため、しかたなくダンゴを握る。2時間ほどたっただろうか、私にもおじさんにもアタリがもらえなく、私はエサ換え、小父さんは納竿した。
私は同じダンゴを投入し、椅子に座りながらひたすらアタリをまつ。
いままで曇っていた空がスカっと晴れ渡り、よい雰囲気を出していた。しかし思いとは裏腹に、ジャミアタリもなくなってしまったではないか・・。
よし、今度は黄粉まぜてやる、と実行したが4時間たっても結果は同じ。そこで、前回、そして以前ここで泊まりの釣りをしたときのアタリエサ、龍王+はとのエサ+麦焦がし+水の組み合わせで握り、1番竿はちょい投げ、2番竿は中心に打ち込んだ。
ブザーをセットし、テントのなかでお菓子をポリポリ・・・・午後5時、空はまた曇り始め、気温が下がってきた。
タンクトップ1枚だった私は、インターネット鯉釣り選手権の参加賞だった、鯉の絵柄のTシャツを着たその直後、2番竿のブザーメロディー(雪山賛歌)とそれにかぶるクリック音!
外に出て戦闘開始。魚は一気に右に走り、草の茂みに突っ込もうとする。私はスプールを手で押さえて竿を煽ると魚がバシャバシャと飛び跳ね、こちらに寄ってきたのだが、まだスプールをまわす。少しドラグをしめ、グ〜っと引っ張ると中型の鯉が姿を現す。浮き上がり「もぅ参った」と見せかけて・・ぎぃ〜
とクリックを回しながら潜ろうとするが、私がもう一度竿を煽ると抵抗が薄くなり、ネットイン。大きさは76センチ、今年最長だった。
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やはりここの鯉はこのエサの組み合わせがすきなのだろうか・・。この釣果に気をよくし、同じダンゴを同じ場所に投げなおす。
やがて周りは暗くなり、懐中電灯や蛍光灯を準備し、外で夕食を食べながら2匹目を期待する。
しかし、その後数時間変化が無く、午後9時、エサを新しいものに交換して、私はテントで仮眠をとった。
午後11時ごろ、テントの中で、私はいかにも夏らしい、面白い、いや、変な体験をしたのだが、それをここに書いてしまうと長くなるうえ、たいして人が聞いても面白くない話なのでここには書かないでおこう・・・。
その体験の10分後、2番竿にアタリが!魚がリールから糸をだす音が響くが、私はテントのなかで何か硬いものを踏んでしまい、苦痛に一旦動きが止まってしまう。なんとかテントから出ようとするも、今度はテントのファスナがテント生地をかんでしまい、これにまた時間が掛かる、数十秒遅れてようやく竿をもったが、やはりかなり糸を出されてしまっていた。
まだ魚は右に走り続け、やはりその方向は草の中を目指していた。ドラグテンションを少し上げ、先ほどと同じように竿を煽るが、魚の抵抗は続く。せまいポイントなので、ファイトにやや苦戦してしまったが、ヒットからしばらくしてようやく寄ってきた。
まだ魚は右側のシダレヤナギの木の下にいるが、ライトアップされているガトーキングダムの看板が映る水面でボゴンと大きな音をたてて暴れる魚が見える。
次第に魚は抵抗をゆるめ、タモ網に入った。大きさは先ほどよりも少し小さく73センチ。スマートで、金色に輝くウロコが美しかった。
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2匹目は73センチ |
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魚をリリースしたあと、私はまた、(今度は入り口をあけて) テントの中で仮眠する。その後数時間変化が無かったため仮眠どころかぐっすりと夢の世界へ行ってしまった・・・zzz
目を覚ましたのは午前2時30分。熟睡でき、すっかり目を覚ましてしまった私は、外の折りたたみ椅子に腰をかけてゲェコゲェコというカエルの合唱を聞きながらジュースを飲み、虫に刺されながら3匹目をまつ。
すると・・・パッと2番竿の赤い電球が光り、大きくしなる竿と回るスプールを照らした。なぜかメロディが流れなかったが、竿をもちスプールを押さえながら竿を煽った。
魚はやはり草の茂みに逃げこもうとする。ドラグをしめて一気に引っ張り、魚の進行方向を無理やりかえる。魚は右に泳ぎだし、1番竿の糸に絡んでしまったが、なんとかタモ入れ成功。3匹目のサイズは60センチほぼジャストだった。
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3匹目60センチ |
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メロディが鳴らなかったのは、コードが1本外れていたのが原因だった。
1番竿を上げ(ウグイが付いていたため、ビクにいれた)、2本ともダンゴを付け変えて、1番竿を対岸の木の下に、2番竿は同じ場所に投げた。チャイムの外れたコードを直し、また2番竿にセットした。
辺りは少しずつ明るくなる。私は蛍光灯を消し、暇だったのでカメラをもってポイント周辺をうろうろした。近くの護岸には葦がびっしりと生え(いつも掛かった鯉が潜ろうとする場所だ)、その中をガサガサと音をたて草を大きく揺らしながら、大型の魚がエサをもとめて入り込んでゆく・・。
陸では刺す虫が群れている。そいつらは虫除けスプレーをかけていない私の耳の周りばかりを狙ってくる。耳なし芳一か。
虫たちと闘い、結局耳の周りを刺されながらポイントの方へ目をやると、1番竿のチャイムの青い電球が光っているのが遠くからでもわかる。私はいそいでポイントへ向かい。じゃぁ〜〜!っと糸がでる1番竿を持った。
ドラグを締めても魚は糸を引き出し、右へ左へと走り回る。「コイツは面白い♪」 竿を煽っても魚は抵抗をやめず、そこらじゅうを駆け回り、大型を予感させた。・・のだが、姿をみせた鯉は大分小さい。それなのに走りはさきほどの60に負けないほどだった。
最後まで諦めないこの小鯉に感動しつつ、柄を伸ばしたタモでゲット!大きさは45センチ、陸にあげられた魚は思ったより暴れなかった。どうやら陸にあげられたときに暴れる体力を、すべて水のなかで使ってしまったようだ。ウロコも傷ついているので早めにリリースしようと水に入れて体を支えたが、すぐに横になってしまう。やっと自分から泳ぎだした鯉は最後に尾びれで水をバシャっと私の顔に掛けながら去っていった。そしてこの1匹を初めとして4回のアタリフィーバー!
朝食をとろうとしたとき、ゴンゴンという大きなアタリを出したわりに、あまり引かなかった56センチ。そいつをリリースしてまもなくフケアタリをだした58センチ。どれもしっかりとした綺麗な魚体だった。
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4匹目45センチ |
5匹目56センチ |
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6匹目 58センチ |
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そして、篠津湖に釣行していた前川さんから、北海道では幻のソウギョを釣ったという嬉しいお知らせの直後、いきなり1番竿の糸が走ったが、痛恨のバラシ。
まだまだ釣ってやると思ったが、アタリエサの龍王が切れてしまった・・「1匹釣るたびに2本とも換えるからかな〜・・・」仕方なく、キープしておいたウグイを輪切りにし、2本針につけて投げ込んだが、この後、見事なまでに全く変化がなく、7月19日午後12時、納竿になった。
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